警視庁の冤罪事件に関連し謝罪に訪れた鎌田副総監が、謝罪相手の名前を間違えるという失態を犯し、関係者から不信と怒りの声が上がっています。 ざっくりPOINT 警視庁副総監、謝罪時に冤罪被害者の名前を誤認 東京地検公安部長も社名を誤称し信頼損ねる 社員らから「あり得ない」と強い反発 大川原化工機事件が示した捜査機関の課題 「大川原化工機事件」は、2020年に大川原化工機の社員3人が公安部によって不当に逮捕・起訴され、最終的に無罪となった冤罪事件です。 事件では、公務執行妨害や虚偽申告などの不適切な捜査手法が批判され、公安部の対応が厳しく問われました。 今回の謝罪はその信頼回復を図る機会でしたが、名前や社名の誤りといったミスが再び信頼を損なう結果となりました。 このような対応の軽さは、被害者や関係者に対する敬意の欠如とも受け取られ、警察や検察といった法執行機関の説明責任と真摯な態度が改めて問われる事態となっています。 形式的謝罪の限界と信頼再構築への課題 謝罪は被害者に対する敬意と信頼回復の第一歩であるべきですが、形式的で不正確な発言はかえって不信感を助長します。 今回のような名前や社名の誤りは、「誠意ある謝罪」が口先だけの対応であると印象づけてしまいます。 冤罪という深刻な人権侵害に対し、捜査当局が真摯に向き合っていないのではという懸念は払拭できません。 今後、再発防止策と共に、捜査過程の透明性、公平性の確保、さらには被害者との丁寧な対話を進めることが不可欠です。 信頼は一朝一夕に回復するものではなく、誠実な姿勢と継続的な努力が求められています。 警視庁公安部による冤罪(えんざい)事件「大川原化工機事件」で、大川原化工機の本社(横浜市)を訪れて謝罪した警視庁の鎌田徹郎副総監は20日、謝罪相手の名前を間違えるミスを犯した。続いて謝罪した東京地検の森博英公安部長も大川原化工機の社名を間違って呼んでおり、社員から「あり得ない」と怒りの声が上がる。 【図でわかる】大川原化工機を襲った「違法捜査」の実態 「大川原(社長)様、山本様、亡くなられた相嶋様およびそのご家族様、そして社員のみなさまに対して、多大なご心労、ご負担をおかけしたことを深くおわび申し上げます。まことに申し訳ありませんでした」 この日、鎌田副総監はそう言って30秒ほど、頭を下げた。 だが、公安部が逮捕した大川原化工機の社員に「山本」はいない。逮捕された元取締役の島田順司さんを誤って「山本様」と呼んだとみられる。 続いて謝罪した東京地検の森公安部長も、社名を「大川原化工機工業」と誤って呼んだ。【遠藤浩二】 記事に関する報告 この記事はいかがでしたか? リアクションで支援しよう
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