釧路港で20年ぶりに大ぶりのサンマが水揚げされ、初競りでは過去最高となる1キロ25万円を記録し、地元では1匹5万円で販売されるなど話題となっています。 ざっくりPOINT 175グラムのサンマが20年ぶりに水揚げ 初競り価格が1キロ25万円の過去最高値 釧路町の鮮魚店では1匹5万円で販売 サンマ不漁からの回復なるか 近年、サンマの不漁が深刻化していました。 日本近海での漁獲量は2010年代以降急減し、2020年には記録的な不漁を記録しています。 その要因として、海水温の上昇や中国・台湾などの海外漁船による公海での乱獲、エルニーニョ現象の影響などが挙げられてきました。 特に産卵場の海洋環境の変化やエサとなるプランクトンの減少も影響しているとされ、回復の兆しはなかなか見られませんでした。 そうした中での今回の大ぶりのサンマの水揚げは、関係者にとってまさに希望の光といえる出来事です。 今後もこの傾向が続くか注目されます。 高値サンマが示す海と消費のゆくえ 今回のサンマ高騰は、海洋資源の管理や消費のあり方に再び注目を集める契機となっています。 価格の高騰は流通や外食業界にとっては打撃ともなりうる一方、消費者の関心を呼び起こし、高級魚としてのサンマの位置付けを強める可能性もあります。 今後、漁業資源の持続可能な利用に向けて、国際的な漁獲規制の協議や科学的データに基づく漁獲管理が一層重要になってくるでしょう。 また、消費者側も季節の味覚を守るため、価格に見合った価値を認識し、海の変化に目を向ける必要があります。 サンマを通じて、食卓と海の距離を再認識する機会ともなりそうです。
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