自民党の森山裕幹事長が、辞意を撤回して鹿児島県連会長を続投することが決まりました。 ざっくりPOINT 森山裕幹事長が参院選敗北の責任を取り辞意を表明 県連が三反園訓議員を後任に内定 県連が再協議し、森山幹事長の続投を決定 報道の詳細 =========================== 自民党内の求心力低下と地方組織の不信感 今回の人事を巡る混乱は、自民党の地方組織における信頼性の低下を象徴しています。 長期的に与党を支えてきた地方組織では、選挙での敗北時に責任を明確にすることが信頼維持に直結してきました。 しかし、辞意表明から撤回という流れは「けじめ」を不透明にし、有権者に「自己保身」と映る可能性があります。 特に鹿児島のようにこれまで自民が強固な地盤を築いてきた地域での敗北は、党全体の支持基盤の揺らぎを示すものです。 また、県連内での人事が調整不十分なまま進み、最終的に「辞めないで」と慰留される形で決着したことは、派閥的な力学や既得権益の維持が優先された印象を与えています。 こうした過程は、政治不信を抱える国民にとって「茶番」と受け止められる余地が大きく、政権与党としての真剣さを疑問視されかねません。 さらに全国的に見ると、地方での選挙敗北は単なる一地方の問題にとどまらず、国政全体に波及します。 特に自民党は近年、都市部での支持低下に加え、地方でも従来の安定基盤が揺らぎつつあります。 これにより、党本部と地方組織の関係性や責任の取り方が問われる局面が増えており、今回の鹿児島の事例はその典型といえます。 石破茂首相の政権運営にとっても、地方の信頼回復は避けて通れない課題であり、今後の対応次第では党全体の求心力にも影響を及ぼす可能性があります。 =========================== 辞意から一転、森山幹事長が自民の鹿児島県連会長続投 “けじめ”のはずが…「茶番劇としか映らない」冷めた声が聞かれる理由 自民党鹿児島県連は20日、党本部で所属国会議員らの会合を開き、森山裕幹事長の県連会長続投を決めた。森山氏は参院選鹿児島選挙区で公認候補が敗れた責任を取って辞意を示していたが、余人をもって代え難いと判断した。 【画像】石破首相からは信頼、麻生氏にけん制…森山氏と自民中枢巡る相関図 県連会長の人事を巡り、森山氏は4日の会合で辞意を示し、後任には三反園訓衆院議員が内定。三反園氏は森山氏に続投を申し入れ、他の国会議員や県議、支部も同様の要請をしていた。 県連は20日、改めて対応を協議。藤崎剛幹事長は終了後、「この難局では経験豊富な森山氏に務めてほしいという声が後押しになった」と説明した。参院選敗北の責任を問う意見は出なかったという。 鹿児島選挙区では、政界を引退した自民ベテランの尾辻秀久前参院議長の娘が無所属で立憲民主党の推薦を受けて立候補し、自民の公認候補を破った。 (小川勝也)
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