自民党と日本維新の会が連立政権合意に盛り込んだ、日本の国旗を損壊した場合などに刑罰を科す「日本国国章損壊罪(国旗損壊罪)」の創設を巡り、新たな展開を迎えている。
複数の関係者が23日までに明らかにしたところによると、罰則を科さず、国旗の尊重などを盛り込む理念法にとどめる案が与党内で浮上しているという。
刑法改正は見送り、新法による理念法を検討
国旗損壊罪の創設構想については、憲法が保障する表現の自由や思想・良心の自由を不当に侵害するのではないかとの懸念が根強く指摘されてきた。
- 自民党と日本維新の会が連立政権合意に盛り込んだ国旗損壊罪の創設を巡り、罰則を科さない理念法とする案が浮上した。
- 外国国旗に対する損壊罪は刑法にある一方、自民幹部は「刑法には位置づけない。新法で対応する」との考えを示している。
- 表現の自由や思想・良心の自由を侵害する懸念が指摘されており、SNS上でも「骨抜きではないか」と議論を呼んでいる。
また、どのような行為が処罰の対象になるのかを厳密に定義することが困難であることも、罰則なし案が浮上した背景にあるとみられている。

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現行の刑法では、外国国旗を損壊した場合には「外国国章損壊罪」が適用され、2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金が科される規定が存在する。
そのため、国内の国旗についても同罪に関連する形で刑法を改正し、罰則を盛り込むべきだとする意見が与党内の一部には根強くあった。
しかし、こうした動きに対して自民党幹部は「刑法には位置づけない」と明言しており、議員立法として新たな法整備で対応する考えを示している。
さらに別の与党幹部も「処罰を想定する法律にはしない。国旗を尊重するという理念法にするつもりだ」と語り、罰則の導入には慎重な姿勢を崩していない。
表現の自由との兼ね合いや実効性をめぐる議論
こうした「罰則なし案」の浮上に対しては、SNS上などで「骨抜きではないか」「それでは意味がないのではないか」といった厳しい意見や疑問の声が相次いで投稿されている。
一方で、表現の自由への配慮や社会的な分断を避ける観点から、拙速な刑事罰の導入を避けるべきだとする見方もあり、議論は平行線をたどっている。
自民党は今後、この問題に関する党内プロジェクトチームを正式に立ち上げる方針を固めており、座長には松野博一組織運動本部長が就く予定となっている。
新法の具体的な内容や実効性をどのように持たせるのか、連立を組む日本維新の会との間も含めて、今後は国会内外で本格的な調整と議論が行われることになりそうだ。