福島の原発被災地に「太陽光パネル」乱立

福島県は2012年、再エネ導入を復興の柱に据え、2040年頃の需要超えを目標に定めた
読売新聞が震災後の衛星データを分析し、福島県の農地7.1平方キロの変化を確認した

このうち原発周辺12市町村に4.7平方キロが集中し、農地が太陽光パネルに変わった

福島の原発周辺12市町村の農地、東京ドーム100個分に太陽光パネル乱立…避難長期化が影響か

東日本大震災以降、福島県の農地7平方キロ・メートル超に太陽光パネルが設置されていたことが、読売新聞の衛星データ分析で分かった。このうち東京ドーム100個分に相当する4・7平方キロ・メートルは、東京電力福島第一原子力発電所の周辺12市町村に集中していた。避難の長期化で業者に農地を提供する住民が相次いだためとみられるが、パネル乱立が農業や街再建の支障になると懸念する声も上がる。

【写真比較】多くの農地が太陽光パネルに変化

 分析に使ったのは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公開する「高解像度土地利用土地被覆図」。同図は日本などの人工衛星が捉えた地上の画像を人工知能(AI)で解析し、10メートル四方ごとに土地の用途を色分けして表示している。読売新聞は水田や畑だった農地のうち、震災後(2024年)にパネルに変化した面積を独自に割り出した。

 その結果、福島県全体で7・1平方キロ・メートルの農地にパネルが設置されていたことが判明。約7割に当たる4・7平方キロ・メートルは、原発事故で国などから避難指示が出た浪江町や南相馬市など12市町村に集中していた。この地域は震災前、温暖な気候を生かしたコメ作りが盛んだったが、東京ドーム100個分もの広大な農地がパネルに姿を変えた。

 避難指示は現在、帰還困難区域を除いて解除済みだが、震災から10年以上たち、避難先に定住した住民が農地を手放したり、後継者不在で廃業したりするケースも多い。使う当てのない農地を業者に貸すなどしてパネル設置に協力した住民も少なくないとみられる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ae978cb35c473c9ca5b97317932d0def0d0d760e