立憲民主党の野田佳彦代表が5日、党の新年仕事始め式に臨み、ネット上で寄せられている党への厳しい評価に自ら言及した。「増税派」や党内の課題を包み隠さず口にする場面があり、会場の注目を集めた。
- 立憲民主党の野田佳彦代表が5日の仕事始め式で党勢拡大への謝意を表明した
- 高市政権の台湾有事や核保有を巡る発言、122兆円規模の大型予算を「放漫財政」と厳しく批判した
- ネット上の厳しい批判や党内課題に言及しつつ、「右にも左にも傾かない中道の立場で訴える」と決意を示した
新年仕事始め式の冒頭、野田代表は昨年を振り返った。「熟議の国会」を目指した通常国会から都議選、夏の参議院選挙、そして臨時国会へと続いた多忙な一年を総括し、党勢拡大に尽力した党員や関係者へ深く感謝の意を伝えた。
その上で、昨年発足した高市政権に対する強い危機感をあらわにした。前政権を上回る政治姿勢の「危うさ」を感じているとして、具体的な懸念点を次々と挙げた。

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高市政権の「危うさ」と大型予算を批判
特に問題視したのが、安全保障分野を巡る発言の数々である。台湾有事をめぐる発言や、官邸の安全保障担当スタッフによるいわゆる「核保有発言」などを挙げ、「熟慮なき発信が多い」と鋭く切り込んだ。
さらに、政府が編成した122兆円規模の大型予算についても言及した。責任ある財政を掲げながらも、国民生活に直結する食料品の物価高に対しては具体的な手立てが講じられていないと指摘した。
「極めて無責任な放漫財政である」と断じた上で、それに伴う金利上昇や円安の進行に対してあまりにも鈍感であると批判を強めた。「その危うさを厳しく指摘し、対案を示していくのが野党第一党の役割だ」と覚悟を語った。
演説の後半では、インターネット上で党に対して向けられている厳しい視線や声について率直に触れた。「ネット上では、我々に対する評価、とても厳しいですよね」と切り出した。
続けて、「まだ『増税派の野田佳彦』と言われていますし、『媚中派の最高顧問』もいますし、『態度の悪い幹事長』もいるし、あらゆる面でご迷惑をかけています」と、ネット上で飛び交う批判や党内の不安要素をあえて自らの口で列挙した。
ネット上の厳しい声に言及「中道でぶれずに頑張る」
自虐を交えたような発言に、会場の記者席からは笑いが漏れる一幕もあったが、野田代表の表情は引き締まっていた。批判を真っ正面から受け止める姿勢を見せた形だ。
その上で、野党第一党としての進むべき進路について明確な方針を示した。「我々はやっぱりなんと言われようと粘り強く筋論をいって、そして右にも左にも傾かない、国民の生活に根ざした現実路線を中道の立場で訴える」と力を込めた。
世論の風当たりが強い中でも、ぶれることなく中道路線を貫き通す考えを強調した野田代表。批判をいかに力に変え、独自の存在感を示していけるのか、今後の国会運営における手腕が改めて問われている。