赤沢亮正経済再生担当相が退任する見通しとなったことが、関係者への取材で明らかになった。
石破茂首相の退陣に伴い、自民党の高市早苗新総裁が赤沢氏を党幹事長代理に起用する方針を固めたためだ。
異例の訪米10回―トランプ政権から勝ち取った「15%関税」の成果
赤沢氏はトランプ米政権との激しい関税交渉で中心的な役割を果たしてきただけに、今後の日米経済関係への影響を懸念する声が広がっている。
- 石破茂首相の退陣に伴い、高市早苗新総裁が赤沢亮正氏を自民党幹事長代理に起用する方針
- 赤沢氏は計10回の訪米を通じ、自動車関税・相互関税の15%引き下げ合意を取りまとめたキーマン
- 約81兆円に及ぶ対米投資の履行を控え、政府内からは「交渉の内幕を知る赤沢氏の交代は得策でない」との声も
石破氏の最側近として知られる赤沢氏は、昨年10月の石破政権発足とともに経済再生担当相に就任した。

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その後、トランプ米大統領が高関税政策を打ち出すと、今年4月に首相から関税見直し交渉の担当閣僚に抜擢された。
指名以降、赤沢氏は計10回に及ぶ凄まじいペースで訪米を繰り返し、トランプ氏との直接会談にもこぎつけた。
特に、トランプ氏の側近であるラトニック米商務長官と密接な交渉を展開し、強力なパイプを構築。
粘り強い対話の末、難航が予想された自動車関税や相互関税を15%に引き下げる合意を取りつける成果を挙げた。
しかし、関税引き下げの合意と引き換えに、日本側は5500億ドル(約81兆円)という巨額の対米投資を約束している。
今後はこの巨大な投資をどのように履行・運用していくのか、極めて困難かつ繊細な舵取りが求められる局面だ。
約81兆円の対米投資はどうなる?問われるキーマン不在の経済外交
それだけに、水面下のやり取りや交渉の機微を熟知する赤沢氏の閣外去りを不安視する向きは根強い。
経済官庁のある幹部は「交渉の内幕をすべて知っている赤沢氏をこのタイミングで交代させるのは、決して得策ではない」と焦りを隠さない。
今回の人事は、党内基盤の再編を狙う党指導部の都合が優先された形だが、対米外交の要を失うリスクは小さくない。
トランプ政権との貴重なパイプ役を誰が引き継ぎ、約81兆円の約束をどのようにコントロールしていくのか。
新政権の船出とともに、日本の対米経済外交は早くも大きな波乱と試練に直面している。