中国の若年層失業率、過去最悪… “公式発表”で18.9%

中国で若年層の失業率が18.9%に達し、現行の統計方法になって以降で最悪の水準となっています。

ざっくりPOINT
中国国家統計局が8月の若年失業率を18.9%と発表
7月から1.1ポイント上昇
全体の失業率5.3%を大きく上回る
詳細は動画
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中国の若年失業率18.9%で過去最悪 8月、若者の就職難深刻に

【北京=塩崎健太郎】中国国家統計局が17日発表した8月の16〜24歳の失業率は18.9%となり、現役学生を統計の調査対象から外した2023年12月以降で最も高かった。景気低迷で大学を卒業したばかりの若者らの就職難は深刻さを増している。

8月は7月から1.1ポイント上昇した。これまで最も高かったのは24年8月の18.8%だった。25年8月の若年失業率は全体の5.3%を大きく上回る。25〜29歳と3…
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM178EQ0X10C25A9000000/

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若者の雇用不安が中国経済の新たな火種に
中国では景気減速が続く中、若年層の雇用環境が深刻化しています。

今回、16〜24歳の失業率が18.9%と過去最悪を記録したことは、国内の産業構造や教育制度と労働市場との乖離を示すものです。

特に大学卒業後に就職できない若者が増えており、高等教育を受けた人材の活用が進んでいない現状が浮き彫りになっています。

また、政府は2023年12月から現役学生を失業率の統計対象から外す措置を取りましたが、それでもなお失業率が上昇傾向にあることは、構造的な問題の深さを物語っています。

中国では、インターネット関連や不動産業の低迷、民間企業への締め付け強化などが雇用創出の妨げとなっており、民間企業が若者を積極的に採用する状況にはありません。

さらに地方では公務員試験の競争が激化し、安定志向の強い若者が集中することで、より一層の競争を生んでいます。

若年層の不満が社会の不安定要因にもなり得るため、政府にとっては単なる経済問題にとどまらず、政治的にも重要な課題となっています。

これにより、中国経済全体の回復にも影響が及ぶ可能性が指摘されています。
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