自民党の森山裕幹事長は8月31日、地元・鹿児島県霧島市で開かれた国政報告会に出席し、日本の農業政策について持論を展開した。
- 森山幹事長が鹿児島県での国政報告会で、国内のコメ生産継続に対する強い危機感を表明した。
- コメ価格高騰を背景に輸入米が増加している現状を指摘し、コスト削減の必要性を強調した。
- 土地改良による生産効率化を訴える一方、棚田などの小規模農地は国土保全の観点から別枠で守るべきとの考えを示した。
森山氏は、現在のコメ価格高騰を背景に輸入米が急増している現状に触れ、「日本でコメを作るという文化がなくなるのではないかと心配している」と強い懸念を示した。

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「日本でコメを作る文化がなくなる」幹事長が抱く危機感の正体
同氏が特に問題視したのは、輸入米の増加ペースだ。「数字をとる期間によっては、びっくりするくらい増えている」と述べ、このままでは国内の生産基盤が揺らぎかねないとの認識を強調した。
コメ作りは単なる食糧生産にとどまらず、日本の伝統や地域社会を支える文化そのものだ。森山氏は、この基盤が崩壊することへの強い危機感を露わにした形だ。
この事態を打開するために、森山氏が提言したのが「コストの削減」である。これまで以上に効率的な生産体制を構築しなければ、国際競争の中で国産米が淘汰されるという厳しい見方だ。
具体的な方策として、森山氏は「しっかり土地改良事業をやり、できるだけ広いところでコメを作る」必要性を挙げた。農地の集約化による機械化や効率化が、生き残りの鍵になるとの主張だ。
一方で、効率化一辺倒ではない姿勢も示した。山間部に広がる棚田については、「ダムになって国土を守っている。農村集落を守ることにもなる」と指摘した。
効率化が難しい小規模農地については、「これはまた別の政策だ」と述べ、防災や環境保全といった多面的な価値を評価し、維持していくための支援が必要との考えを示唆した。
コスト削減か、国土保全か 問われる農業政策の舵取り
しかし、こうした発言に対し、SNS上では厳しい視線も向けられている。長年の農業政策の舵取りが現在の苦境を招いたのではないか、という批判的な声が相次いだ。
「そんな日本にしてきたのは誰なのか」「間違った政策のツケが回ってきた」といった投稿が散見され、与党の責任を問う声は根強い。
コメの価格高騰は、消費者の家計を直撃するだけでなく、日本の食料安全保障そのものを揺るがす重大な課題となっている。
森山氏が提唱する「コスト削減」と「国土保全」の両立は、容易な道ではない。農家の高齢化や後継者不足が深刻化する中、実効性のある政策をどう打ち出せるのか。
日本の食卓を支えてきたコメ作り文化を、次世代にどう継承していくのか。政府には、現場の農家と消費者の双方を納得させる、抜本的な農業改革が求められている。