TBS・報道特集、参政党を“ロックオン”… 次回は『参政党のメディア排除を問う』→ 党は番組に抗議

TBS系報道番組「報道特集」の公式Xが7月24日に更新され、26日放送の前半で「参政党の“メディア排除”を問う」と題した内容を放送すると告知しました。

ざっくりPOINT
26日放送の前半は「参政党の“メディア排除”を問う」特集を予定
参政党は先の放送内容に対し、公平性・中立性の欠如を指摘し抗議文を提出
参政党はBPOへの正式申立てを表明し、対立構図が明らかに
報道の詳細

TBS「報道特集」次回26日は「参政党の“メディア排除”を問う」と予告 党は番組に抗議中

TBS系報道番組「報道特集」(土曜午後5時半)の公式X(旧ツイッター)が24日、更新され、26日の放送の前半は「参政党の”メディア排除”を問う」との内容を放送することが告知された。

【写真】意思表明を巡り議論にもなったBS山本恵里伽アナ

 公式Xでは、「参院選の結果、与党が過半数割れの一方、大躍進を果たした国民民主党と参政党。選挙区で何が起きていたのか? そして選挙後、公の党でありながら一部の報道機関の会見取材を拒否したのはなぜか?」と記し「参政党の”メディア排除”を問う」と予告した。

 「報道特集」をめぐっては、今月12日放送の特集「争点に急浮上~外国人政策に高まる不安の声」をめぐって、参政党が「選挙報道として著しく公平性・中立性を欠く内容が放送されたことを受け、番組の構成・表現・登場人物の選定等が放送倫理に反するものであるとして、TBSに対して厳重に抗議し、訂正等を求める申入書を提出しました」などと公表している。 「報道特集」も公式サイトで番組名義の見解を公表。「今回の特集は、参政党が支持を伸ばす中、各党も次々と外国人を対象とした政策や公約を打ち出し、参院選の争点に急浮上していることを踏まえ、排外主義の高まりへの懸念が強まっていることを、客観的な統計も示しながら、様々な当事者や人権問題に取り組む団体や専門家などの声を中心に問題提起したものです。この報道には、有権者に判断材料を示すという高い公共性、公益性があると考えております」と説明されている。

 参政党側はこの対応を不服として「当党と放送事業者との間で、BPO放送人権委員会の申立要件にあたる「相容れない状況」が生じたと判断し、正式に同委員会への申立てを行うことといたしました」と表明している。

 また、20日のTBS系選挙特番では、スペシャルキャスターの爆笑問題太田光と神谷代表が、この問題に加え、番組キャスターの山本恵里伽アナウンサーの意見表明をめぐって、SNS上で個人攻撃を受けていることについて、議論となる一幕もあった。

 「報道特集」は、19日は特番「音楽の日」のため、番組が休止されていた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/92eef847bd334407343f4da4b2c9d3f4528cb510

報道機関との関係と制度的背景
日本の政治と報道の関係は、放送法で政治的公平性が求められる厳しいガイドラインの下にあります。

参政党は7月12日放送の「外国人政策」を扱った特集に対し、「公平性・中立性を欠く」として訂正を要求し、BPOへの申立てを行うに至りました。

選挙後、有力新党として台頭した参政党が、自身への報道姿勢に疑念を抱き、制度的対応を講じたことは注目です。

全国放送番組内での取材制限の是非が、今後の報道倫理や政党との関係に影響を与える可能性があります。

今後の注目点と展望
TBSは公共性の観点から客観的統計や専門家の見解を交え、報道の正当性を主張しています。

一方、参政党はBPOへの申立てを通じて、放送内容の公平性を求める構えです。

今後、BPO審査の結果や、報道局との間でのやりとりの公開が注目されます。

また、他の政党・報道機関にとっても、同様の問題が発生する可能性は排除できず、政治と報道の境界線をどのように引くかが問われます。

報道特集の制作姿勢と、参政党の対応双方から今後の報道ガバナンスの在り方に影響を与える展開となりそうです。