中国「日本の水産物、マグロ・ホタテ・カニなど449種の輸入を許可する」

日本産マグロ、ホタテ、カニなど449種類の水産物について、中国政府が輸入を正式に再開する手続きを進めていると発表がありました。

ざっくりPOINT
中国税関総署が日本からの水産物リスト公開
2023年8月以来、約2年ぶりの輸入再開へ
北海道と青森の3社が先に登録完了

中日水産物貿易再開の背景と関連情報
中国は2023年8月以降、日本からの水産物輸入を停止していました。これは当時、検査態勢や食品安全基準の問題が指摘されたことに起因しています。

今回の再開は、まず北海道と青森に拠点を置く3社が正式に輸出業者として登録されたことを受け、税関総署が輸入対象となる449種類の品目リストを公開した流れです。中国市場では、特にマグロやホタテ、カニなどの高級水産物が人気であり、日本産への信頼回復が貿易再開の原動力となっています。

また、農水省や水産庁も中国側と継続的な協議を重ね、検査体制の強化や品質保証の仕組みを整えていました。さらに、世界的なサプライチェーンの混乱や中国国内におけるエネルギー・物流コストの上昇を背景に、日本産水産物の価値再評価が進んだことも要因です。

加えて、日本国内では輸出体制の強化や輸出先の多様化を目的とした支援策が進められており、中国市場復帰はその成果と見る向きもあります。

今後の展望
中国による日本産水産物の輸入再開は、両国の経済関係改善に向けた重要な一歩です。特に、北海道や青森の漁業者にとっては大きな追い風となるでしょう。産地登録と品目リストの公表が完了したことで、あとは実際の輸出・輸入手続きがスムーズに始まるかが鍵となります。今後は、中国側の検査当局との連携状況や輸送ルートの整備、輸入価格の動向も注目すべき点です。

一方で、安全性や検査基準への懸念は完全に払拭されたわけではなく、消費者・市場からの監視も続くことが予想されます。輸入再開がきちんと機能するかどうかは、関係行政機関のモニタリング体制や情報公開の姿勢が今後の信頼性に直結します。その意味で、今後数ヶ月間の動向が日本の水産業界と中国側双方にとって極めて重要になります。

日本政府および水産関係者は、中国向け輸出の拡大に向けた体制整備を進めており、今回の措置を契機にさらなる輸出チャンスの拡大が期待されます。

北京共同】中国政府がマグロやホタテ、カニなど449種類の水産物について日本からの輸入を許可したことが17日、明らかになった。税関総署が公式ウェブサイトでリストを公開した。2023年8月以来、約2年ぶりとなる日本産水産物の輸入手続きの一環。日中関係筋によると、リストは今月15日に公開された。

 税関総署は11日、北海道と青森県に生産地がある日本企業計3社に対し、中国への水産物輸出に必要な登録を認めたばかり。企業登録に続き、輸入を認める水産物のリスト公開で輸入再開に向けた手続きを前進させた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/889a6b53b27809fb6bfea7b84ffd057464aeb515