イスラエル軍がスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんら12人を乗せた英船籍ヨット「マドリーン号」を国際水域で拿捕し、ガザへの接近を阻止しました。
ざっくりPOINT
イスラエル軍、ガザ封鎖突破を試みた支援船を拿捕
グレタ・トゥンベリさんら12人は無事、イスラエル港へ移送
イスラエル政府は「宣伝目的」と批判し、封鎖の正当性を主張
グレタさんらのガザ支援船、イスラエルが拿捕 「セレブのショー終了」
[エルサレム/アシュドド 9日 ロイター] – イスラエル軍は、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんらを乗せて物資を届けるためにパレスチナ自治区ガザに向かっていた支援船に乗り込み、拿捕(だほ)した。運航する親パレスチナ団体「自由の船隊連合(FFC)」が9日未明に明らかにした。
英国船籍の「マドリーン号」は6日にイタリアのシチリア島を出発し、9日にガザに到着する予定だった。FFCは船が拿捕されたとテレグラムで発表した。イスラエル外務省はその後、船がイスラエル軍の管理下にあることを確認した。
外務省は「『セレブ』たちの『セルフィーヨット』は無事イスラエル沿岸へ向かっている。乗客はそれぞれの母国へ帰国する予定だ」とXに投稿した。
乗客全員が無事で負傷者はいないとし、「サンドイッチと水が提供された。ショーは終わりだ」とコメントした。
FFCが拿捕を明らかにする前、イスラエル外務省は海軍が拡声器でマドリーン号に進路変更を促す動画をXに投稿していた。
イスラエルのカッツ国防相は8日、「私は国防軍にマドリーン号をガザに到着させないために行動することを命じた。反ユダヤ主義のグレタとイスラム組織ハマスのプロパガンダを広める彼女の仲間たちに向かって私ははっきりと言う。ガザには決してたどり着けないのだから、引き返すのが得策だと」と語った。
グレタさんは、イスラエル側の反ユダヤ主義者という批判を一貫して否定している。
ヨットにはコメや粉ミルクなど少量の支援物資が積載されていた。イスラエル外務省は「ヨットに積載され、『セレブ』が消費しなかったわずかな支援物資は、正規の人道支援ルートを通じてガザ地区へ輸送される」と記した。
イスラエルは2007年にイスラム組織ハマスがガザを実効支配した後、沿岸地域に海上封鎖を実施。カッツ氏は、海上封鎖についてハマス殲滅を進めるイスラエルの国家安全保障上不可欠な措置だと主張。「イスラエルはガザにおける海上封鎖を突破することを何人たりとも認めない。封鎖の主要な目的は、ハマスへの武器搬入を阻止することにある」と説明した。
カッツ氏は2023年10月7日にハマスがイスラエルを攻撃した際の残虐行為の映像を船の乗員に見せるよう指示したと語った。
ハマスは拿捕を「国家テロ」であると非難し、グレタさんらの行動を称賛すると述べた。
背景と関連情報
6月1日にシチリア島カターニアを出発した「マドリーン号」は、前回の支援船がドローン攻撃を受けた後に新たに出航した船であり、母親的な象徴を込めて名付けられました。
積載物は離乳用ミルクや子供用医療品など、象徴的支援にとどまりましたが、イスラエル政府はこの航行を「ハマスへの武器輸送を阻止するための封鎖突破プロパガンダ」と位置づけています。
一方で、国連の関係者や欧州議員などは封鎖によるガザの人道危機を強調し、支援船の意義を擁護しています。
ガザ封鎖は2007年から続き、国際社会ではその合法性や人道的影響について継続的に議論が行われています。
緊張の中で揺れる人道支援
今回の拿捕は、ハマスとの紛争が続く中での海上封鎖と、国際的な人道支援のせめぎ合いを映し出しています。
イスラエルは海上封鎖の継続を国家安全保障上不可欠とし、支援船の接近を一貫して拒否しています。
一方で、グレタ・トゥンベリさんらの行動は封鎖の人道的影響を国際的に可視化する象徴的な試みでもあります。
このような動きが今後、国際社会の対応や中東和平にどう影響するかが注目されます。
拿捕の合法性や支援の実効性に対する法的・政治的な検証が求められ、両者の主張の溝は依然として埋まっていません。
いい旅・夢気分 グレタ
— こなちん (@NIIMURA113) June 9, 2025
これはビッケの佇まい…(昭和脳)
— Hiro (@JollyRogers_88) June 9, 2025
なんか方向性が、違ってきている様な
安全なのかな?心配です— とっとも.行こうグ〜タラの向こう側🍀 (@hanzawahkg55) June 9, 2025
ガソリンをガンガン使って優雅な地中海クルーズ旅かな
— Qsuke (@q_suke) June 9, 2025