中国が国際社会における存在感を改めて誇示しようとしている。8月31日から9月1日にかけて中国北部の天津で開催される上海協力機構(SCO)首脳会議に向け、中国政府は「安定と平和の促進」を掲げ、加盟国との連携強化を急いでいる。
- 中国天津で8月31日から9月1日にかけて上海協力機構(SCO)首脳会議が開催される
- ロシアのプーチン大統領やインドのモディ首相ら20人以上の首脳が出席し、過去最大規模となる見通し
- 中国外務省は「覇権主義と武力政治」を強く批判し、西側主導の国際秩序に対抗する姿勢を鮮明にした
今回のサミットは、SCO創設以来最大規模となる見通しだ。中国外務省の劉彬外務次官補によると、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領やインドのナレンドラ・モディ首相をはじめ、20人以上の外国首脳が出席を予定している。

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多極化を掲げる中国、SCOを対抗軸に位置づけ
さらに、ベラルーシ、イラン、カザフスタン、パキスタン、トルコ、ベトナムなどの首脳に加え、国連のアントニオ・グテレス事務総長ら国際機関の代表も名を連ねており、中国が主導する枠組みへの注目度はかつてないほど高まっている。
中国にとってSCOは、単なる地域協力の枠組みではない。西側諸国が主導する国際秩序に対抗し、多極的な勢力圏を構築するための戦略的なプラットフォームとして位置づけられている。
習近平国家主席はサミットで基調講演を行う予定であり、中国が目指す国際秩序のあり方や、今後の外交方針が改めて示されることになるだろう。
会見に臨んだ劉彬外務次官補は、国際情勢の不確実性が高まる中で「SCOの安定性と強靭性を活かし、予測不可能な要因に対応する」と強調した。
その一方で、劉氏は特定の国を名指しこそしなかったものの、強い言葉で米国の外交姿勢を批判した。
「今日の世界では、覇権主義と武力政治という時代遅れの考え方が依然として影響力を及ぼしている」と劉氏は指摘した。
さらに、「一部の国は自国の利益を他国よりも優先しようとし、世界の平和と安定を深刻に脅かしている」と述べ、米国の対外政策を強く牽制した。
「時代遅れの考え方」と米国の影響力を牽制
中国は、こうした「覇権主義」に対抗する手段として、加盟国間の連帯と多国間協力を提唱している。
この動きは、中国が推進する巨大経済圏構想「一帯一路」とも深く連動しており、ユーラシア地域における中国の影響力拡大を加速させる狙いがある。
サミット開催直前には、北京で第2次世界大戦終結80周年を記念する大規模な軍事パレードも予定されている。
中国は、軍事的な誇示と外交的な枠組みの強化を並行させることで、自国を中心とした新たな国際秩序の構築を内外に強く印象付けようとしている。
加盟国間には個別の対立や課題も存在するが、中国はこの枠組みを最大限に活用し、米国との対立軸をより鮮明にしていく構えだ。