マイナ保険証「無効」1429件「いったん10割負担」請求200件超トラブルに「とんでもない話」SNSで批判殺到

0 Shares

マイナンバーカードと健康保険証が一体化した「マイナ保険証」をめぐるトラブルが後を絶たない。

5月12日、加藤勝信厚生労働相は記者会見で、マイナ保険証を医療機関で使用する際に、別人の情報が紐づけられていた事例があったと明らかにした。健康保険組合をはじめとした医療保険者が、加入者の情報を登録する際の入力ミスが原因とみられる。

厚労省の集計では、2021年10月から2022年11月の間に、誤って紐づけされたのは7312件。医療機関でマイナ保険証を利用した際や、専用サイト「マイナポータル」のアクセス時に別人の医療情報を閲覧されたケースも5件あった。

5月29日には、医師でつくる全国保険医団体連合会(保団連)が、マイナ保険証に関する調査を発表した。調査は、同連合会に所属する医療機関を対象に実施。2874施設から回答があり、うち2385施設がマイナ保険証を利用していた。

東京新聞が報じたところによると、マイナ保険証を医療機関で提示した際、資格が有効にもかかわらず登録データの不備などが原因で「無効」とされたケースが全国で2023年4月以降、1429件あった。

さらに、初診でマイナ保険証のみ持参した患者に対し「無効」を理由に「いったん10割負担」を請求したケースが、少なくとも204件あったという。

また、本人情報のほかに別人2人分の計3人分の情報が、医療機関用端末に表示されたケースもあったという。

5月30日、加藤厚労相は閣議後の記者会見で、2022年12月以降に発覚した誤登録の件数を2023年6月までに集計すると明らかにした。

加藤厚労相は、すでに健康保険組合など全国約3400の保険者に、マイナンバーの登録方法の点検を要請している。点検で新たに見つかった誤登録の件数は、7月末に公表するという。

「2022年10月13日、河野太郎デジタル担当相が記者会見で、現行の健康保険証の廃止方針を示したことで、マイナ保険証は事実上、義務化されることとなりました。

国会では、マイナ保険証に一本化するマイナンバー法など関連法改正案の審議が大詰めを迎え、成立間近です。成立すれば、2024年秋に現行の健康保険証は廃止され、発行済みの保険証の有効期限は最長で2025年秋までとなります。カードを持たない人が保険診療を受けるには、新たに発行する『資格確認書』が必要となります」(政治担当記者)

2023年4月以降、マイナ保険証が「無効」とされたケースが1429件、医療費10割を請求したケースが204件もあったことに、SNSでは反発する声が多く上がっている。

《いったん10割負担とか絶対にあったらダメだと思うんだけど 紙の保険証を廃止するな》

《患者に何の落ち度も無いのに、システムに反映されず無保険扱いになり、患者にいったん医療費10割請求とは。何ですかこれ。信じられません。こんなザルのようなシステムで義務化などとんでもない話》

《国の一大事業でしょ?ちゃんと使えるものにしとけよと。手に余るなら考え直して》

加藤厚労相は5月26日の記者会見で、マイナ保険証に別人の情報がひも付けられていた問題について陳謝し、「システムに対する信頼が非常に大事」と述べた。失われつつあるマイナ保険証への信頼を回復することはできるのだろうか。

0 Shares