自民と国民の連立構想が再浮上?・・・西日本新聞報道

自民と国民の連立構想が再浮上 麻生太郎氏が水面下で働きかけ…玉木氏「政策本位で判断」国民内部に温度差

 ここ数年、永田町で浮かんでは消えた自民党と国民民主党の連立政権構想が再び持ち上がっている。今回は自民からのラブコールが激しく、幹部が相次いで発言。麻生太郎副総裁も国民幹部に働きかけを強めている。なぜ今-。

■自民党大会の会場に設置されたドラムセットに座る高市早苗首相の等身大パネル=12日、東京都内のホテル【写真】

 麻生氏腹心の鈴木俊一幹事長は今月18日、記者会見でこう語った。「国民とは紆余(うよ)曲折あるが、政治の安定が重要。連立に加わってもらうことが大切だ」。この4日前には、松山政司参院議員会長も自身のパーティーで「(国民との)連立を真剣に考えていかなければいけない」と発言した。

国会議事堂

 鈴木氏が「紆余曲折」と言及したのは、高市早苗政権の発足当初のことだ。昨年末、両党が「年収の壁」引き上げで合意し、国民は早々に2026年度当初予算案への協力を確約。関係は「ピーク」(国民の玉木雄一郎代表)に達した。

 年が明け、首相が衆院解散・総選挙を決断して関係はこじれる。国民は衆院で当初予算案に反対し、少数与党の参院では予算審議が停滞。首相がこだわった3月末成立はできなかった。

 「信用ならない」-。首相は玉木氏への不満を周囲にぶちまけた。振り返れば、岸田文雄政権下で両党の関係が近づいた4年前、石破茂政権での政策協議でも自民は次々と要求されて振り回された。高市政権内では、政策要求を重ねる国民の手法を「おかわり」とからかう声が出た。

 それが今、ある自民幹部は「(国民に)すがりたい思い」と吐露する。後半国会は、26年度補正予算案の審議や、日本国旗損壊罪の創設など首相肝いりの法案審議が控え、協力を得たいからだ。

 複数の関係者によると、麻生氏は動きを活発化させている。元々、パイプがある榛葉賀津也幹事長と水面下で接触を重ねているという。自民の法案審議が長引いた再審制度を見直す刑事訴訟法改正案や、憲法改正で協力を打診した。

 官邸筋は「玉木氏が決断できるかどうか。ボールは向こうにある」。

 玉木氏は今月26日の記者会見で「政策本位で判断していく」と強調した。実は政権との間合いをじわり詰めている。

 補正予算案を巡り、中低所得者への5万円給付を柱とする3兆円規模の緊急対策を提言。20日の党首討論では、ガソリン補助の出口戦略や国債発行に頼らない財源の検討を持ちかけた。首相も「提案を重く受け止める」と配慮し「仲間だ」と呼んでみせた。

 玉木氏がどのような決断を下すのか。若手は「このままでは埋没する。連立入りくらいインパクトある起爆剤が必要だ」と期待する。2月の衆院選は目標を大幅に下回る28議席にとどまり、一時は10%程度まで伸びた党支持率が5%前後に落ちた。

 容認論がある一方で、ベテランは「損得どちらが大きいか冷静に見るべきだ」。幹部も「われわれの政策をどれぐらい自民がのむか、だ」とけん制する。

 いざ連立入りとなれば、国民の支持母体である連合の反発は必至。政権の一翼を担う日本維新の会も存在感低下を警戒しており、一筋縄ではいかない。

 麻生氏周辺は、高みの見物を決め込む。「おねだりで政策実現する国民の政治手法はもう限界だ。今がラストチャンスだな」

https://news.yahoo.co.jp/articles/0b36e6e973409c430deffbe99a5287c0ced95913