アルピニストの野口健氏が25日に自身のX(旧ツイッター)を更新し、北海道の釧路湿原周辺で進められている大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設計画について、強い懸念と疑問を表明した。
- アルピニストの野口健氏がXで北海道釧路湿原周辺のメガソーラー建設計画に強い懸念を示した
- 国立公園かつラムサール条約登録地である同地域では、特別天然記念物タンチョウのひなも確認されている
- 釧路市が「ノーモアメガソーラー宣言」を発出するなど、自然環境保全を求める声が各界から広がっている
自然を相手にする登山家としての視点から、環境保護の重要性を度々訴えてきた野口氏の発言は、ネット上を中心に大きな波紋を広げている。

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「環境破壊だ」アルピニスト・野口健氏が投げかけた強い疑問
野口氏は自身の投稿で、「山を登っていると山麓によくメガソーラーなるものを目にしますが、森林伐採をし、地形を変えてまであのばっちいものは必要なのか」と率直な疑問を呈した。
単なる景観の問題にとどまらず、大規模な森林伐採やそれに伴う地形の改変が生態系に与える深刻な悪影響や、災害リスクの増大に対する強い危機感をあらわにしたものだ。
さらに、野口氏は「釧路湿原南部におけるメガソーラーの駆け込み建設中止を求めます!」と強く訴えかけ、オンライン署名への参加を広く呼びかけた。
こうした自然環境の急激な変化に対する懸念の声を上げているのは、野口氏だけにとどまらない。
モデルで俳優の冨永愛氏からも同様の意見が寄せられており、貴重な自然が残る釧路湿原の生態系保全を求める声が各界の著名人の間からも次々と上がっている。
冨永氏は以前にも「なんで貴重な生態系のある釧路湿原にメガソーラー建設しなきゃならないのか誰か教えて?」とSNSで疑問を投げかけ、多くの共感を集めていた。
著名人たちが相次ぎ声を上げる背景には、今回の建設予定地が持つ極めて高い環境的な価値と、それに対する脅威の切迫感がある。
舞台となっている釧路湿原は、日本の国立公園に指定されているだけでなく、国際的に重要な湿地を保護するラムサール条約にも登録されている世界的な宝物だ。
ラムサール条約登録地と釧路市の「ノーモアメガソーラー宣言」
特筆すべきは、今月初めに建設現場からわずか約900メートルの地点で、国の特別天然記念物であるタンチョウのひなが確認されたことである。
これを受けて地元の市立博物館が事業者に直接配慮を求めるなど、野生動物の生育環境への影響が現実的な問題として浮上している。
こうした動きに対し、地元自治体も明確な姿勢を示している。釧路市は今年6月に「ノーモアメガソーラー宣言」を発出し、自然環境と調和しない施設の設置に対する反対姿勢を鮮明にしている。
「地球にやさしい自然エネルギー」という建前と、現実に行われる「環境破壊」の矛盾に鋭いメスを入れた今回の野口氏らの発言。
脱炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギーの導入が進む中、その開発手法と自然保護のあり方をめぐる議論は、今後さらに激しさを増していくことになりそうだ。