愛知県あま市の参院選期日前投票所で、選挙権を持たない外国籍の高校生(18)が一時、投票立会人を務めていたことが15日、市選挙管理委員会への取材で明らかになった。
市選管は主権者教育の一環として、選挙権を持つ高校3年生を対象に立会人を広く募集していた。
- 愛知県あま市の参院選期日前投票所で、選挙権のない外国籍の高校生が一時的に投票立会人を務めていたことが判明した。
- 市選管は主権者教育の一環として高校生を対象に立会人を募集していたが、市外在住や国籍の確認を怠った。
- 投票におけるトラブルや無効票は発生しなかったが、市選管は確認不足を認め、今後はチェックを徹底する方針を示した。

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問題の発覚は13日、高校生本人が選管職員に対して「投票所入場券が届いていない」と話したことがきっかけだった。
主権者教育と制度運用の狭間で起きた誤認
職員が確認作業を行ったところ、この高校生が外国籍であり、日本の国政選挙における選挙権を有していないことが判明したという。
公職選挙法では、投票立会人について「選挙権を有する者の中から選任する」と厳格に規定されている。
当事者の高校生は日本で育ち、自分には選挙権があるものと信じ込んで応募したと説明している。
市選管は立会人を選定する際、住民基本台帳システムを用いて資格の有無を確認していた。
しかし、当該高校生が市外に在住していたにもかかわらず、本来行うべき在住自治体への照会や確認を怠っていたことが分かった。
今回の事態を受け、あま市選管は確認不足であったことを認め、高校生に対して直接謝罪した。
担当者は取材に対し「今後は同様のミスが起きないよう、資格確認のプロセスを徹底する」と陳謝している。
なお、今回の期日前投票における実務上のトラブルは発生しておらず、これまでに投じられた票が無効になることはないとしている。
厳格な選挙運営と信頼回復に向けた課題
18歳選挙権の導入以降、若い世代の政治参加を促す主権者教育の重要性が叫ばれ、現場に高校生を関与させる取り組みは全国で広がっている。
しかし、制度運用の不備によって外国籍の生徒が誤って選任されてしまった今回の事例は、実務面での課題を鮮明にした。
立会人の選任にあたっては、住民票情報の照会にとどまらず、国籍や居住実態などの基本要件を慎重に精査する体制が不可欠である。
選挙制度の根幹にあるのは「公正」と「正確さ」であり、たとえ実害がなかったとしても、こうした運営ミスは有権者の不信感を招きかねない。
今後は、教育的な意義と厳格な制度運用のバランスを取りつつ、再発防止に向けたチェック体制の抜本的な強化が強く求められている。