【?】労働組合費4千万円横領のアナウンサー「地獄だった」

テレビ局アナウンサーの江田亮さんが、労働組合費約4000万円を横領し投資に使用していたことが発覚し、自主退職に至った事件の詳細が明らかになりました。

ざっくりPOINT
投資で得た利益は返還されず
社内から報道自粛への反発
組合費の管理体制に疑問の声

投資の失敗が招いた横領事件の背景
江田亮さんは、CBCテレビの人気アナウンサーとして活躍していましたが、労働組合の財務部長を務めていた際に、組合費約4000万円を横領し、個人的な投資に充てていたことが発覚しました。

初めは200万円を投資に使用し、その後も資金を増やし続け、最終的には約4000万円に達しました。

投資で得た利益は約1000万円とされていますが、これらの利益は返還されていません。

事件は、組合の役員交代時に通帳の提出を求められた際、江田さんが「破棄した」と回答したことから発覚しました。

会社側は事実関係を調査中であり、江田さんは報道当日に自主退職しました。

テレビ局アナによる「4000万円」横領の内幕…本人が告白、「地獄だった」投資の沼に落ちるまで

今から2年半前、テレビ局のアナウンサーによる労働組合費の横領が発覚した。その金額約4000万円。アナウンサーという華々しい仕事の裏で起きた不正は衝撃をもって受け止められた。彼はなぜ、「人の金」に手を付けたのか。本人が口を開いた。(デジタル編集部 文・古和康行、写真・秋元和夫 敬称略)

【写真】「名門野球部」に所属していた高校時代の江田亮・アナウンサー

横領を起こした「友達」
 その人は、友達だった。

 「人気アナウンサーが起こした『労働組合費』4000万円横領事件」

取材中、過去を思い出す時に江田は何度か口ごもった

 2022年12月。写真週刊誌「FRIDAY」はこんな見出しで“事件”を報じた。テレビ局「CBCテレビ」(名古屋市)のアナウンサー・江田亮が、同社の労働組合員が積み立てていた4000万円を横領し、自身の投資に利用していたという内容だ。

 記者と彼は13年にそれぞれの会社に入社し、同じ名古屋市内で働いていた。マスコミには“他社同期”というものがある。各社の入社同期がつるむことは珍しくなく、記者も彼とはよく遊んだ。約1年の勤務を終え、記者が岐阜市に転勤したあとは会わなくなった。

 この報道からほどなくして、彼は同社を退社し、“雲隠れ”していた。そんな彼が今年4月、インスタグラムを更新した。肩書は「フリーアナウンサー」だった。

 あの時、何があったのだろうか――。取材を申し入れると、受け入れてくれた。少しやせていたが、低く聞き取りやすい声は、12年前と変わらない。「久しぶり」。取材が始まった。

順風満帆だった人生
 江田は「何でもできる人」だ。神奈川県川崎市で生まれ、幼い頃から続けてきた野球では、神奈川県内の強豪高校に推薦で進学した。だが、後にプロになる選手もいた周囲とはレベルの差を感じていた。そんな中、06年の「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)で、松坂大輔とアナウンサーの上重聡が取材で再会するというニュースに触れた。「アナウンサーなら、仲間たちと一緒に仕事ができるかも」と考えた。

 高校卒業後、「偏差値30くらい」から1年間の浪人生活を経て早大に進学。2013年4月には狭き門をくぐり抜けアナウンサーになった。「CBCは中日ドラゴンズの中継も多く、スポーツ実況を志した自分にはぴったりの会社だった」と感じた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b8592bc5a14ab9b4b678ec71aa313c1cc1d3adbb

組織の信頼を揺るがす事件の影響
この事件は、個人の不正行為が組織全体の信頼を損なう典型的な例となりました。

江田さんの行為は、労働組合費という社員の信頼に基づく資金を私的に流用したものであり、組織内外からの信頼を大きく損ねました。

また、会社側が報道を自粛するよう通達を出したことに対して、社内からは「自社の不祥事こそ報道すべきだ」との声が上がり、報道機関としての姿勢が問われる事態となりました。

今後、組織としての信頼回復には、透明性のある対応と再発防止策の徹底が求められます。