松川るい参院議員らによる「エッフェル騒動」に続き、また自民党の女性議員が大炎上だ。
問題視されているのは、女性活躍担当の首相補佐官を務める森まさこ参院議員。X(旧ツイッター)で12日、ブライダル業界への補助事業「ブライダル補助金」の進捗状況を投稿。〈私が会長を務める自民党少子化対策議連の要望により、新設されたブライダル担当!〉との文言が入った画像をアップした。
ブライダル補助金が、あたかも少子化対策の一環といわんばかりの投稿に〈少子化対策になってない〉〈国民の出産願望を高めることには繋がらない〉といった批判が噴出しているのだ。
確かに「結婚式」をサポートしても、少子化解消につながるとは思えない。森氏の投稿は不可解だが、よくよく調べると、そもそもブライダル補助金は少子化対策とは全くの無関係だった。
正式名称は「特定生活関連サービスインバウンド需要創出促進・基盤強化事業」で、経産省が2022年度第2次補正予算に12億円を計上。事業目的として、コロナ禍を契機に国内の事業環境が変化したブライダル産業の「インバウンド需要獲得による持続的発展とともに、地域を含めた我が国経済への波及を目指す」と掲げている。要するに、ブライダル補助金は少子化対策ではなく、関連業者を支援する制度ということだ。
「森さんは少子化議連だけでなく、『婚活・ブライダル振興議連』にも所属している。業界の要望を聞き、役所に働きかけてきました。いま、岸田政権が目玉政策として異次元の少子化対策を掲げ、注目されているため、森さんとしては、ブライダル補助金と少子化対策を結びつけ、実績を誇りたかったのだろう」(永田町関係者)
業界大手から100万円、業界紙で「式場への支援」明言
さらに批判を招いているのは、森氏がブライダル企業と“蜜月”関係を築いていることだ。
森氏が代表を務める政党支部は、21年4月30日付でブライダル大手「テイクアンドギヴ・ニーズ」から100万円を受領。業界紙「ブライダル産業新聞」のHPには、森氏と同社会長の野尻佳孝氏の対談記事がアップされており、森氏の〈結婚式をする二人への補助金、式場への支援、税制優遇なども含めて、新しい支援の形を作っていきます〉という発言が掲載されている。
ブライダル補助金をプッシュしてきた当人が、業者と蜜月関係にあるのだから「利権」を疑われても仕方あるまい。森事務所に見解を求めたが、締め切りまでに返答はなかった。
それにしても、「エッフェル騒動」に続き、またしても自民党女性議員の問題噴出とは情けない話だ。
「他党と比べて女性議員の比率が低い自民党は、今後10年で女性の割合を30%に引き上げる目標を掲げたばかり。喫緊の課題だが、当の女性議員が党の評判を落としているのだから世話ない。支持率下落にも拍車をかけかねず、岸田総理は頭が痛いのではないか」(官邸事情通)
これ以上、お騒がせ女性議員が出てきたら、岸田自民は追い詰められるに違いない。