宮城県内の陸上自衛隊駐屯地に所属する30代の男性自衛官が23日、仙台市内で記者会見を開き、上司から受けた長年のハラスメントによって心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症し、18日付で公務災害に認定されたことを明らかにした。
- 宮城県の陸上自衛隊駐屯地で、30代男性自衛官が上司からの長年のハラスメントにより公務災害に認定された
- 入隊直後から女装の強要、キスの強制、体に触られる行為に加え、クレーンで数メートルつり上げられるなどの暴行を受けた
- 男性は2021年にPTSDを発症し、24年12月に申請。「加害者の反省や処分はない」と組織の対応を批判し改善を訴えている
この問題は、閉鎖的な組織内で行われていた度重なる悪質な嫌がらせや暴力行為の実態が浮き彫りとなり、インターネット上でも大きな衝撃と怒りの声が広がっている。
男性が公務災害の認定を受けた後の会見で語ったところによると、被害が始まったのは2006年9月の入隊直後からであったという。複数の上司から「女みたい」と執拗にからかわれ、過度な心理的負担を強いられていた。

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入隊直後から始まった度重なる暴力と性的ハラスメント
その嫌がらせは言葉によるものに留まらず、飲み会での女装の強要へとエスカレートしていった。
さらに、女装させられた状態でキスをされる、不必要に体を触られるといった深刻な性的ハラスメントが日常的に行われていたことが判明している。
被害はそれにとどまらず、火の付いたたばこを胸に押し付けられるという悪質な暴行まで受けていた。
極めつきは、整備工場のクレーンを使って数メートルの高さまで身体をつり上げられるという、命の危険を伴う信じがたい暴行行為であった。
こうした長期にわたる過酷なハラスメントと暴力の積み重ねにより、男性は2021年にPTSDを発症に追い込まれた。
心身に深い傷を負った男性は、長い苦悩の末、2024年12月に公務災害を申請し、今回の認定に至ったという経緯がある。
PTSD発症と公務災害認定、拭えない二次被害への懸念
記者会見に臨んだ男性は、「希望の一歩ではある」と一定の評価を示しつつも、「加害者の反省や処分はなく、二次被害が続いている」と訴えた。
閉鎖的な環境における組織の責任や、周囲の人間が「見て見ぬふり」をしていたのではないかという構造的な問題に対しても、厳しい目が向けられている。
今回の公務災害認定を契機に、自衛隊という組織がどのようにハラスメントの根絶や被害者救済に向けた抜本的な改善を行うのか、今後の動向に強い社会的関心が集まっている。
