大阪市内で奈良公園から移動したとみられるシカが相次いで見つかり、大きな注目を集めている。この事態に対し、奈良県の山下真知事が25日午前に記者会見を開き、見解を述べた。
- 奈良県の山下真知事は25日の会見で、大阪市内で見つかったシカの県内での受け入れを認めない考えを明確にした。
- 山下知事は「奈良市の指定区域を出たシカは天然記念物に当たらない」と法的な解釈を説明した。イノシシなどの農林業被害への懸念も理由に挙げている。
- 背景には奈良市内でのシカの頭数増加と生存競争の激化があり、今後の個体数管理のあり方が大きな課題となっている。
山下知事は、奈良県内でのシカの受け入れについて「認められない」との考えを改めて強調した。

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「エリア外は天然記念物ではない」山下知事が受け入れを否定
大阪市の横山市長および大阪府の吉村知事からそれぞれ電話で連絡を受けており、すでに文書で回答を行ったことも明らかになっている。
会見で山下知事は、天然記念物の指定区域について言及した。
「奈良公園のシカが文化財保護法上の天然記念物として指定されているのは、旧都祁村と旧月ヶ瀬村を除く奈良市内全域である」と説明した。
その上で、「ということは、エリアからいったん出たシカは、天然記念物ではない」と述べた。
非常に杓子定規な解釈に聞こえる可能性についても言及し、全国的な運用においてある都道府県で捕獲した野生動物を他の地域で放獣した例は確認されていないと指摘した。
この原則を崩すことはできないという判断に至った背景には、農林業や人身への被害を懸念する声がある。
シカが農林業や人身へ被害を及ぼす可能性が皆無ではない以上、県境をまたいでの放獣は受け入れられないとの姿勢を示した。
背景にある奈良市内の頭数増加と生存競争の激化
一方で、シカが移動する行動自体はコントロールできないという側面もある。
今回の事態の背景について、山下知事は奈良市内におけるシカの頭数が非常に増加している点を挙げた。
旧月ヶ瀬村や旧都祁村を除く奈良市内では生存競争が激化しており、エサを求めて遠方へと出ていく構造になっているという。
奈良公園のシカが県境を越えて越境する事態はこれまで想定されていなかったものの、今後は奈良市内の頭数管理をどのように進めていくのかという本質的な課題に収斂していくとの見方を示している。
SNS上では対応をめぐって議論が分かれており、野生動物の保護や管理の難しさが改めて浮き彫りとなっている。