東芝グループ会社からデータ持ち出し中国企業にデータ流出か… 元社員の中国籍の男ら3人逮捕

東芝グループ会社から営業秘密が中国企業に流出した疑いで、元社員ら3人が逮捕されました。

ざっくりPOINT
元社員の男が2022年12月に金型図面データ5つをコピー
中国籍の男にメールで送信
会社が2024年1月に警察に相談し事件が発覚
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経済安全保障を揺るがす企業内部からの情報流出
 企業の営業秘密が国外に流出する事案は、日本の経済安全保障にとって重大な問題です。特に今回のように、先端技術の一部であるセンサー製造に関わる金型の設計データが海外企業に渡ったとされるケースでは、日本企業の競争力の低下や産業スパイ行為の懸念が強まります。技術流出は一度起これば元には戻せず、長期的に日本の技術優位性を損なう危険性があります。

 経済産業省などは企業に対して情報管理体制の強化を促しており、不正競争防止法や経済安全保障推進法に基づいた対策も進められています。しかし、今回のように内部関係者が関与した場合、技術や知識へのアクセスを完全に遮断するのは難しく、いかに早期に異常を検知し対処するかが鍵となります。

 また、中国企業との関係性が疑われるケースも増えており、日本企業は海外取引に対して一層慎重になる必要があります。内部通報制度の充実、社員教育の徹底、アクセス権限の細分化など、企業の体制強化が今後さらに求められるでしょう。今回の事件は、経済活動と安全保障が密接に結びついた時代における警鐘といえます。

中国企業にデータ流出か 東芝グループ会社からデータ持ち出し 元社員の男ら3人逮捕/兵庫県

兵庫県姫路市にある東芝のグループ会社から営業秘密にあたる金型の図面データを持ち出したとして、元社員の男ら3人が逮捕されました。

東芝グループ 姫路東芝電子部品

不正競争防止法違反の疑いで逮捕されたのは、いずれも姫路市で東芝グループ会社の元社員の男(57)と、中国籍の男(47)、上郡町の無職の男(55)の3人です。

警察によりますと、元社員の男は2022年12月、国外で使用し不正に利益を得る目的で、姫路市にある東芝グループの姫路東芝電子部品が所有していた営業秘密にあたるセンサーを製造するための金型図面データ5つをコピー。
中国籍の男にメールで送信した疑いが持たれています。

元社員の男らは、2023年10月ごろまで同じ行為を繰り返していた可能性があり、中国籍の男は、中国の精密機械メーカーにデータを流出させたとみられています。
会社が2024年1月に警察に相談し、事件が発覚しました。

警察は3人の認否を、明らかにしていません。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/6e979e6101599ca80d2b5b4b856ff0d1de5aa315