大阪府警が電動キックボードの交通違反を減らすため、警察官が実際に街中で電動キックボードに乗って模範走行を行う取り組みを開始しました。
ざっくりPOINT
大阪府警が警察官による電動キックボードの模範走行を開始
6人の警察官が大阪府警本部周辺を走行
幹線道路やパトロールでの移動にも活用予定
詳細は動画
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警察官が電動キックボードの「お手本」 マナー向上へ、公務でも活用
電動キックボードの交通違反を減らそうと、大阪府警は警察官が街中で実際に電動キックボードに乗って走る取り組みを始めた。
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「お手本」を示し、マナーを向上させる狙いがある。
走るのは、大阪市中心部を管轄し管内で電動キックボードの事故が多い東署、天満署、南署の交通課員。
19日には事故防止などの講習を受けた警察官6人が大阪府警本部(大阪市中央区)の周囲を実際に走行した。
今後、幹線道路の御堂筋や堺筋などを走り、交通事故の現場や、街頭へのパトロールに向かう移動など日常的な公務にも活用するという。
府警によると、警察官が公務で「特定小型原動機付き自転車」を利用するのは全国初という。
期間は12月19日までの3カ月間で、平日の日中に走行する。
府内では昨年、電動キックボードなどの交通違反が4540件あった。
電動キックボードには、最高速度を時速6キロ以下に制限し、ランプを点滅させる「時速6キロモード」と、最高速度が時速20キロの通常モードがある。
歩道では「6キロモード」への切り替えが必要だが、府警によると、そのまま走行するなどの「通行区分違反」が相次いでおり、違反の7割近くを占めるという。
昨年の府内の事故は59件で、死者はいないものの62人が負傷したという。
今年も8月末までに交通違反が3045件(昨年同期比382件増)で、事故も31件(同6件減)発生している。
警察官が「お手本」運転する電動キックボードは、輸入や販売を手がける長谷川工業(大阪市西区)から無償で6台を借り受けた。
同社の長谷川泰正社長は「ルールを正しく守れば、安全な乗り物。警察官の乗り方をお手本にしてほしい」。
府警自転車対策室の川畑貴裕警部は「制服の警察官が乗っているのは珍しい。動画を撮影して正しい乗り方を拡散してください」と話している。
21日からは秋の全国交通安全運動が始まり、府内では自転車や、特定小型原動機付き自転車に乗る際のヘルメットの着用を呼びかける。(宮坂知樹)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ca84fc57323ecb98e24611b2d82e4e1e551aac1a
市民の反応は賛否分かれる中、実効性への疑問が広がる
今回の大阪府警による警察官の電動キックボード導入は、交通マナー啓発を目的とした先進的な取り組みとして全国でも注目を集めていますが、ネット上ではその有効性や現実性に対して厳しい意見が目立ちます。
コメントの多くは、警察官が乗るには適さないという実用面での懸念や、むしろ逆に交通の妨げになるのではとの声がありました。特に「白バイや自転車で十分ではないか」「荷物も運べず、急な天候変化にも対応できない」といった実務的な課題を指摘する意見が多数を占めていました。
また、警察官が電動キックボードに乗ることで市民に誤解を与えたり、抑止力としての存在感が薄れるのではないかとの不安も見受けられます。一部では、道路上での視認性の悪さや、取り締まり能力の低下を懸念する声もありました。
一方で、エコロジーや機動性の観点から評価する意見もありますが、それでも「まずは市民への周知や法整備が先ではないか」といった意見が強く、社会全体としての受け入れには時間がかかる可能性が高いです。
警察と市民の信頼関係を築く上でも、こうした施策の透明性と、なぜこの手段を選んだのかという説明責任が今後さらに求められていくでしょう。試験運用が終了する12月までの間に、事故や違反が抑えられるかどうかが大きな焦点となりそうです。
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