島根県教育委員会は11日、勤務先の小学校で児童に配布される予定だった米を横領したとして、松江教育事務所管内の公立小学校に勤務していた20代の男性教諭を停職3か月の懲戒処分にしたと発表した。
男性教諭は処分が下された同日付で辞職している。
授業で収穫した「学びの結晶」が私物化されるまで
問題の事案が発生したのは今年3月31日のことだ。当時、男性教諭が勤務していた小学校の家庭科室には、地域住民から寄贈された玄米が保管されていた。
ニュースの要点⚡ 最新アップデートと要約
- 島根県の公立小学校教諭が、児童向けに寄贈された玄米約20キロを無断で持ち帰り消費した。
- 発覚のきっかけは異動後の家庭科室に残された空の米袋で、教諭は「報告が怖かった」と釈明。
- 県教委は停職3か月の懲戒処分を下し、教諭は同日付で辞職した。
この玄米は、昨年10月に当時の5年生のクラスが米作りを学ぶ授業で収穫したものを補完する目的で、住民が「児童に配ってほしい」と善意で提供したものだった。

News22 Visual Archive • In-Depth Coverage
しかし、男性教諭は児童への配布を怠り、自ら校内で精米。約20キロもの米をそのまま自宅へと持ち帰った。
その後、持ち帰った米のうち約17.6キロを自ら消費していたことが判明した。
事件が発覚したのは、男性教諭が異動した後の4月15日だった。家庭科室を整理していた別の教諭が、空になった米袋を発見したことで疑惑が浮上した。
県教委による聞き取り調査に対し、男性教諭は「配布しなければならないことは理解していた」と認めた。
その上で、「報告や相談をすれば怒られると思い、言い出せなかった。ごまかしたいという気持ちがあった」と当時の心境を吐露した。
「怒られるのが怖かった」発覚後の言い分と代償
発覚後、男性教諭は自宅に残っていた約2.4キロの米を学校へ返却。さらに謝罪文を提出した。
この謝罪文は5月23日、校長によって児童たちの前で代読されるという異例の事態となった。
教育現場において、児童の学びの成果物である寄贈品を私的に流用するという行為は、教員としての信頼を根底から揺るがすものだ。
県教委は今回の事態を重く受け止め、再発防止に向けた指導の徹底を急ぐ方針だ。