大阪市内にある「だし巻き玉子専門店」が打ち出した、未就学児連れの入店を断るという方針が、インターネット上で大きな波紋を広げている。
- 大阪のだし巻き玉子専門店が、安全面やトラブルを理由に未就学児の入店制限を表明し議論を呼んでいる。
- 法的には「契約自由の原則」により、民間事業者が客を選ぶことには一定の自由が認められている。
- 専門家は、安全配慮など合理的な理由があれば入店制限は正当化されやすいと指摘している。
店側はSNSを通じ、店内外でトラブルが頻発している現状を吐露した。走り回る子どもによる他客への迷惑行為や、熱い料理を扱う飲食店としての安全上の懸念がその理由だ。

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「トラブル頻発」の末の決断、SNSで広がる賛否
さらに、保護者に注意を促しても改善が見られないケースが相次いだことも、今回の苦渋の決断に至った背景にあるという。
この投稿に対し、SNS上では「子どもを叱らない親が増えている」「静かに食事を楽しみたい客にとっては歓迎すべき方針だ」といった共感の声が多数寄せられた。
一方で、子育て世代からは戸惑いの声も上がるなど、飲食店における「子連れ」のあり方をめぐり、議論が白熱している。
では、飲食店が利用客の属性を理由に入店を制限することは、法的にどこまで許されるのだろうか。
この問題について、西口竜司弁護士は「民間事業者には、誰を相手に商売をするかについて一定の自由が認められている」と解説する。
いわゆる「契約自由の原則」に基づき、会員制やドレスコードの設定が許容されているのと同様の考え方だ。
では、「未就学児連れお断り」という方針は違法となるのか。結論から言えば、現行法においてこれを直接的に禁止する規定は存在しない。
法が定める「営業の自由」と入店拒否の境界線
性別や人種、障害などを理由とした差別的取り扱いには規制があるものの、子ども連れであることを理由とした入店拒否を即座に違法と断じることは難しいのが実情だ。
ただし、何でも許されるわけではない。西口弁護士は「合理性を欠く恣意的な対応であれば、社会的相当性を逸脱するとして問題となる余地がある」と釘を刺す。
重要なのは、その制限に「合理的な理由」があるかどうかだ。
今回のように、具体的なトラブルの頻発や、熱い料理を扱うという業態上の安全配慮が根拠にある場合、入店制限は正当性を持ちやすいという。
飲食店は公共の場であると同時に、店主が守るべき私的な空間でもある。今回の騒動は、店側の営業の自由と、社会全体が求める寛容さのバランスを改めて問い直すきっかけとなりそうだ。