【ザル】中国人、香港へ和牛を『44.5億円』不正輸出の疑いで逮捕

神奈川県警が、和牛をカンボジア向けと偽って香港に不正輸出した疑いで、食品会社の社長ら3人を逮捕しました。

ざっくりPOINT
神奈川県警が、2020年からの4年間で約44億5700万円分の和牛が不正輸出されたとみて調査。
23年11月10日、冷凍和牛肉約13トンをカンボジア向けと偽って税関に申告。
社長ら3人が検疫証明書を得ずに香港へ輸出した疑いで逮捕。

 神奈川県警は11日、和牛をカンボジアに輸出すると偽り香港へ不正輸出したとして、関税法違反と家畜伝染病予防法違反の疑いで食品輸出入会社「DC」(宇都宮市)の社長で中国籍の戴文傑容疑者(47)=さいたま市=ら男女3人を逮捕した。2020年からの4年間で、約44億5700万円分を不正輸出したとみて調べる。

 他に逮捕されたのは、同社の従業員と元従業員。

 逮捕容疑は23年11月10日、冷凍和牛肉約13トン(輸出申告価格約9100万円)の輸出先をカンボジアと偽って横浜税関川崎税関支署へ申告し、家畜の伝染病の検査を受けたことを示す輸出検疫証明書を得ずに香港へ輸出した疑い。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9a48d73c2f4ceea249612559768c1fed476dd11a

和牛不正輸出が及ぼす影響と課題

和牛の不正輸出は、日本の畜産業界や国際的な信頼性に深刻な影響を及ぼす問題です。

日本の和牛は、高品質であることから世界的に高い評価を受けており、輸出には厳格な検疫や手続きが義務付けられています。

特に、家畜伝染病のまん延を防ぐための輸出検疫証明書は、輸出先の国際的な信頼を維持する上で欠かせないものです。

今回のように、輸出先を偽って検疫を回避し、不正に和牛を流通させる行為は、他の輸出事業者に対する不公平を生み、日本全体の和牛ブランドの信用を損ねる要因となります。

また、輸入国がこのような違反事例を重く受け止めた場合、日本産食品全体への規制強化や検査の厳格化につながるおそれもあります。

さらに、香港のように和牛人気の高い地域で不正な商品が出回ると、正規の輸入品との区別が困難になり、消費者の不安を招きかねません。

結果として、日本国内の生産者や正規輸出業者が被る損害は計り知れません。

この事件は、単なる法令違反にとどまらず、食品安全と国際取引の公正性、そして日本ブランドの信頼性全体を揺るがす深刻な問題です。

再発防止に向けて、検疫体制の見直しと関係機関の連携強化が急務です。

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