泥にさすだけで発電できるいわゆる「泥の電池」で小型デバイスを動かす検証結果を佐賀大学などの研究グループが発表しました。1年2カ月以上経つ今でもデバイスは動いているということです。
「泥の電池」は、佐賀大学理工学部の冨永昌人教授のグループと、電気機器の製造や販売などを手掛けるニシム電子工業が共同で研究しているものです。
電池は長さ20センチ、直径3センチの棒状のもので、泥の中にいる微生物が有機物を分解した際に放出する電子を回路に流して発電します。
去年2月からは、植木鉢程度の大きさの容器にクリークの泥を入れ、そこに差した泥の電池で、温度や湿度を計測して送信する小型のデバイスがどれだけ動かせるかを検証していました。
検証中、泥を入れ替えたり有機物を追加したりはしていませんが、1年2カ月以上が経った現在でもデバイスは動いているということです。
冨永教授は「今後、水田やクリークなどに設置するセンサーの小型電源などとしての応用が期待できる」としています。