アメリカのトランプ大統領は、各国への関税措置をめぐり事実上の交渉期限としてきた8月1日を前に、強硬な姿勢を改めて鮮明にした。
- トランプ米大統領は事実上の交渉期限を前に、合意のない国々に対して関税率を15%から20%の範囲に設定する方針を示した。
- 訪問先のイギリス北部スコットランドでスターマー首相と会談し、記者団の取材に対して「基本的な関税を設定する」と述べた。
- スウェーデンのストックホルムで行われている米中貿易協議についても言及し、中国との関係や今後の展開に期待感を示した。
複数の国々との間で協議を継続しているとする一方で、合意に至らなかった国々に対しては、一律で関税率を15%から20%の範囲に設定する方針を表明した。

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迫る交渉期限とスコットランドでの発言
トランプ大統領は訪問先のイギリス北部スコットランドで28日、スターマー首相との会談に臨み、その後の記者団の取材に応じた。
この中で大統領は、各国との個別交渉の現状について言及した。
「われわれは世界のほかの国々に対して基本的な関税を設定することになる」と述べたうえで、「席に着いて200もの合意をすることはできないからだ」と理由を説明した。
関税率の具体的な数値について質問された際には、「15%から20%の範囲のどこかになるだろう。おそらく、この2つの数字のどちらかだろう」と明言した。
アメリカのこうした強硬な関税戦略は、自国産業の保護と貿易赤字の是正を掲げ、各国を交渉のテーブルにつかせるための圧力手段として機能している。
一方で、関税の引き上げは輸入コストの上昇を招き、消費者物価への跳ね返りや、企業のサプライチェーンに対する深刻な影響を懸念する声も根強い。
米中協議の行方と世界経済への波紋
とりわけ多国籍企業にとっては、突然の関税変更によって事業計画の大幅な見直しを迫られるケースも少なくなく、世界経済への波紋が広がっている。
また、今回の新たな関税方針が世界貿易機関(WTO)のルールとどのように整合するのかについても、国際社会から高い関心が寄せられている。
一方、トランプ大統領はスウェーデンのストックホルムで行われているアメリカと中国の貿易協議についても言及した。
「中国とはよい関係を築いているが、タフな相手だ。どうなるか、見てみよう」と述べ、警戒感を示しつつも、「これまでにも述べているように私は中国が国を開くのを見たい」と語り、協議の進展に対する期待感を示した。
通商交渉においてEUや中国との対立が続く中、アメリカの新たな圧力戦術が今後のグローバル市場にどのような変化をもたらすのか、その動向から目が離せない状況が続いている。