食品メーカーネスレ日本の元社長でビジネスプロデューサーの高岡浩三さん(63)が11日に自身のフェイスブックで、ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川元社長の性加害について「20年前以上前から噂として知っていた」として同社在任中に同事務所のタレントをCMなどに起用しなかったと明かした。ネット上ではコーヒー「ネスカフェ」のCMでおなじみの「違いがわかる男」として話題になった。
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高岡さんはフェイスブックの中で「正直言って、いったい何をこんなに騒いでいるのだろうか? という感覚でジャニーズ問題を見ている。クライアントサイドにいた私でさえ、ジャニー喜多川氏が元々性癖があってジャニーズ事務所を開設したという噂は、かれこれ20年以上前から噂として知っていた。メディア関係者も絶対私以上に知っていたはず。なぜなら、私が知ったのは業界関係者とメディアだからだ」とメディアの責任にも言及した。
さらに「私は、ネスレのガバナンスとコンプライアンスの観点から、(チョコレート菓子の)キットカットと言えども一度もジャニーズのタレントをCMや販促に利用しなかった。私からすると、今回のジャニーズ問題はBIGモーター社と損保ジャパンの癒着問題と重なって見える。今更、ジャニーズ事務所のタレントと契約しないという大手クライアントこそこの問題を知っていたはずだし、知らなかったとしたら恥ずべきことだ」と指摘。「日本のメディアはクライアントの不祥事や人気芸能事務所の問題に蓋をして、事が起こってから白々しく報じる体質だと理解しておくべきだ」と厳しく論じた。
ネスレ日本は高岡さんが社長退任した後の2021年に「違いをつくる人シリーズ」でTOKIOを起用している。
X(旧ツイッター)上では「ネスレ元社長は違いのわかる男だった」「コンプライアンスの部、優勝!!」「『違いのわかる男』、うまいこと言うな」「日本人でジャニーズ問題を断罪出来るのは彼だけかもしれない」などの声が寄せられた。