月間記録を更新する29日の一発は、九回2死から生まれた。走者を一塁に置いた場面で、エンゼルスの大谷は甘く入ったスライダーを鋭く振り抜き中堅左へ。柵越えを確信してゆっくりと歩き出し、ダイヤモンドを一周した。
第1、2打席はホワイトソックス先発リンに空振り三振。四回は敬遠で、七回も四球。4点を追う九回も簡単に2死を取られ、記録は翌30日(日本時間7月1日)に持ち越しかと思われた。しかし、前を打つトラウトが安打。盟友が回してくれた打席で豪快に決めた。
6月は26試合で14本塁打。日本選手と球団の最多記録を塗り替え、3年連続30本にも王手をかけた。「毎日のように記録をつくる。見るのが楽しいね」とネビン監督。底知れぬ才能に、周囲も驚きを隠せない。(共同)