北海道釧路市内で計画されている大規模太陽光発電(メガソーラー)の建設をめぐり、行政と事業者の溝が深刻化している。
- 大阪の「日本エコロジー」が釧路市昭和地区でメガソーラー工事を強行し、国の天然記念物オジロワシの止まり木などを伐採した。
- 釧路市は許可が出るまで工事をしないよう文書で通知したが、事業者は「市の審査体制に問題がある」として再調査要請を拒否している。
- SNS上では環境破壊や行政の対応を懸念する声が相次ぎ、事業者の姿勢に対する批判が高まっている。
釧路市内14カ所でメガソーラーの建設を計画しているのは、大阪府に拠点を置く「日本エコロジー」である。

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許可なき工事の強行とオジロワシの止まり木伐採
同社は予定地における希少生物の生息調査をめぐり、これまでも市と慎重な協議を重ねてきた。
しかし、同社は事前の調整が整わないまま、12月22日から昭和地区での工事に踏み切った。
その結果、現場では国の天然記念物に指定されているオジロワシの止まり木などが伐採される事態となった。
釧路市の条例では、天然記念物に影響を与える恐れのある行為について、市教育委員会からの許可を取得することが義務付けられている。
事態を重く見た釧路市は24日、日本エコロジーに対し「正式な許可申請を提出し、許可が出るまで一切の工事を行わないように」と文書で強く通知した。
一方で、今回の強行着工に対しては、市民や専門家の間から強い懸念と批判の声が上がっている。
SNS上では「勝手に伐採が進められているのに、なぜ直ちに強制停止できなかったのか」「オジロワシが警戒してこの地を離れてしまうのではないか」といった不安や怒りの投稿が相次いでいる。
進まない再調査と事業者の「行政の審査体制」への反発
背景には、環境保全を軽視したスピード重視の事業者姿勢に対する不信感も根強く存在している。
そもそも釧路市は先月、日本エコロジー側が実施した希少生物の調査内容が不十分であるとして、専門的な再調査を要請していた。
これに対し日本エコロジー側は「調査はすでに適切に行っており、むしろ市の審査体制側に問題がある」と主張し、市の再調査要請を一切拒否している。
行政の指導や要請を事業者が突っぱねる形で工事が継続される異例の事態に、今後の法的な対応や条例の実効性を問う声も高まっている。
自然環境と再生可能エネルギー事業の共存をめぐり、釧路市と事業者の対立は今後さらに激しさを増すことが予想される。