鳥取大学の附属学校で管理栄養士の突然の休職により、おかずの提供ができなくなり、児童・生徒の給食が一部停止されていたことが明らかになりました。
ざっくりPOINT
管理栄養士の休職で給食に影響
主食と牛乳は提供、保護者が対応
6月23日以降に給食再開予定
1人に依存する給食体制の脆弱さ
今回の事態は、管理栄養士が1人で献立作成から給食運営まで担っていたという体制の限界を浮き彫りにしました。
文部科学省の定める学校給食法では、栄養バランスのとれた献立を計画・実施する管理栄養士の配置が重要視されていますが、特に地方の学校では複数校を1人で担当するケースも少なくありません。
鳥取大学の附属学校でも、1人の不在が直ちに給食停止に直結するという状況は危機管理上の課題と言えます。
保護者の負担が増す一方で、子どもたちの栄養にも影響が出る恐れがあり、今後は人員の確保と代替体制の整備が急務です。
大学は再発防止策として管理体制の見直しを表明していますが、全国の学校現場にとっても教訓となる出来事です。
給食再開に向けた期待と課題
鳥取大学は6月23日以降、給食の再開を予定していますが、子どもたちの食生活が再び安定するには時間がかかる可能性があります。
栄養士の後任確保の目処が立ったとはいえ、引き継ぎや献立作成の再調整には一定の準備期間が必要です。
また、今後の不測の事態にも対応できるよう、代替人員の確保や外部委託の検討など、より柔軟な運営体制の構築が求められます。
保護者からは「給食があって当たり前ではないことを痛感した」との声もあり、今回の件は給食制度の見直しの契機となるかもしれません。
子どもたちの健やかな成長を支えるためにも、学校・家庭・行政の連携による持続可能な給食体制の整備が求められます。
“おかず”は各家庭が持参 鳥大附属4校で給食一部停止 管理栄養士一人体制で休職 後任の見通しは立っている 鳥取県鳥取市
鳥取大学の4つの附属学校で、管理栄養士が突然休職したことにより6月から児童や生徒の学校給食の一部が提供されていないことが明らかになりました。
給食のおかずを提供できなくなっているのは、鳥取大学が運営する附属幼稚園、附属小学校、そして附属中学校と附属特別支援学校です。鳥取大学によりますと、4つの附属学校の給食1100食分は、大学の敷地内にある給食センターで調理していて、献立は管理栄養士1人が考えていました。
しかし、6月に入り、管理栄養士が体調不良を理由に休職することになりましたが、後任が決まらず6月に入ってからはごはんやパンといった主食類と牛乳のみを学校側が提供し、おかずは各家庭で準備してもらっているということです。
ごはん・パンと牛乳の提供については保護者からの要望があったためだとしています。
なお、この間の給食費については、現在提供されているもののみ各家庭が負担しているということです。
今回の事態を受け保護者は・・・。
よく思うんだけど、給食の献立って国で1セットあればいいのでは‥?
設備によって作れるものに違いがあるにしても、AIとかで調整出来るように全国共通でパターン化してもいいのでは。
学校ごとに栄養士がいる必要はどこにあるんだろう。— すずめ (@sparrow_2024chu) June 12, 2025
保護者
「朝が忙しくなるというのが本音で、早く再開されたらいいなと思う」
「毎日メニュー考えないといけないし、同じものばっかり入れることもできないし、続いたら仕方ないなという感じだがお弁当が大変なんで給食があるとありがたいなと思う」
附属学校を運営する鳥取大学は
「児童・生徒、保護者に多大なご迷惑をおかけし申し訳ない。今後はこのようなことが二度と起こらないよう管理体制を見直して再発防止に努めて参ります」とコメントしています。
その上で、新たな管理栄養士の見通しが立ったため、6月23日以降順次、給食の提供を再開するとしています。