悩める日本人右腕が、またもや失点を重ねてしまった。
オークランド・アスレティックスの藤浪晋太郎が現地5月7日、敵地でのカンザスシティ・ロイヤルズ戦の7回にリリーフ登板。1点ビハインドの場面だったが、8回に連打を浴びて3失点を奪われた。藤浪は1回1/3を投げ、3失点(自責3)で防御率は13.94とさらに悪化している。
1対2でアスレティックスが1点を追うなかで登板した藤浪は、先頭打者のネイト・イートンを速球で一邪飛、続く打者も97.9マイル(約157.5キロ)の速球で三ゴロに仕留めた。2アウト後にヒットは許したものの、2番のビニー・パスクアンティーノを99.3マイル(約159.8キロ)の速球で左飛に打ち取り、ゼロに抑えた。
ところが、2イニング目となる8回にロイヤルズ打線が藤浪に襲いかかる。スプリットを連打され無死一、二塁のピンチを招くと、5番のニック・プラットにカウント3-1から5球目の速球を捉えられ、右中間にタイムリーツーベース。手痛い追加点を許してしまう。続くバッターをフルカウントから、なんとか一ゴロに抑えるがランナーは進塁。1死三塁とした時点で交代を告げられた。
藤浪からバトンを受けたサムエル・ロングが右犠飛を許し、藤浪に自責点「3」がついた。この3点が決定打となり、試合は1対5でアスレティックスが敗北。同一カード3連勝を逃した。
不安定な投球を続ける日本人右腕に、現地メディアの評価はかなり厳しいようだ。米紙『East Bay Times』の編集長を務めるバッド・ジェラシー氏はツイッターを更新。この日の藤浪のピッチングを見て、「アスレティックスはシンタロウ・フジナミに大きな問題を抱えている」と指摘した。
同氏は「彼は先発投手として爆死した。さらにリリーフ登板でも大爆死した」と酷評。「フジナミは8回に2-1の接戦だったのを4-1にされてしまったのだ。彼の未来はどうなるか。A’sがラスベガスに移転する前に、そこにいないかもしれない」と、もはや”戦力外”のように断じた。
同じく米スポーツメディア『INSC Magazine』も「シンタロウ・フジナミは2023年最悪の契約だったことをMLBに示し続けている」と、安易に点差を広げた藤浪の出来を一刀両断。「アスレティックスのピッチャー陣は、またもや恐ろしいパフォーマンスを起こした」と断トツのアメリカン・リーグ西地区最下位に沈むチームの現状に呆れていた。
突然の制球難から失点を重ねる投球を繰り返し、開幕4連敗を喫した藤浪。首脳陣も先発からリリーフに配置転換し、浮上のキッカケを掴めるよう苦慮するが、いまだ修正することができない。日本人右腕の悩みは尽きない。
構成●THE DIGEST編集部
出典 https://www.msn.com/