「生活保護がある」と不敵な笑み “別府ひき逃げ死亡事件”容疑者の素顔 すでに死亡の可能性も?元刑事が「絶対生きている」と断言する理由

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2022年6月29日に大分県別府市で発生したひき逃げ事件。信号で止まっていたバイク2台に軽乗用車が追突し、大学生1人が死亡、1人がけがをした。警察は現場から逃走した八田與一(はった・よいち)容疑者(26)を道路交通法違反の疑いで全国に指名手配。逮捕につながる有力な情報提供には遺族が最高500万円の懸賞金をかけているが、未だに行方はわかっていない。

【映像】「生活保護で生きていく」八田容疑者の人物像

『ABEMA的ニュースショー』では、事故後の容疑者の行動や大学時代の同級生などの証言をもとに、元刑事が人物像を分析した。

千葉県の大学に通っていた八田容疑者と学部学科が一緒で、学食を一緒に食べたり飲みに出かけたりしていた仲だという友人の男性。八田容疑者のある一面について話す。

「つっかかるとキレやすい感じ。(大学内でも)何人かと言い合いになっていることはあった」

何か自分への攻撃と感じると、突然キレてトラブルになることがあったという。また、通っていた千葉県の大学から熱海市までの約150kmを自転車で遠出していたことも。友人は大学を卒業してからの接点はないと言うが、八田容疑者を知る1人として、潜伏場所をこう推理する。

「これだけ見つからなかったら、山にこもっているんじゃないか。生命力だけは強い。『生きていこう』が強い」

さらに、様々な人たちからの情報を集めると、「普段は穏やか」「人当たりが良く優しい」「社交的」「いじられキャラ」「中古品や安いスーパーが好き」「温泉、キャンプが好き」「筋トレや歯磨きなどのルーティンを重要視」「爪を綺麗に切る」などの証言が寄せられた。

元埼玉県警刑事の佐々木成三氏はこれらの情報から、八田容疑者の人物像を次のように分析する。

「コミュニケーション能力がとても高い。自転車で千葉から熱海まで移動していることと、キャンプにも興味がある。いろいろな情報を見ると、『とにかく逃げ切ってやる』という考えを持つ人物だと感じる」

今回ある動画を入手することができた。

「私にとって人生のプラン、そんなものはありませんね。ないですね。どうやってこれから生きていくかっていったら、生活保護というシステムがあるんですよ。介護料金とか全部タダになるんですよ。病院もね。将来を見据えて、安定した生活をおくるという意味で、すごく重要になってくるんじゃないかな」

「となると、万引きとかしたりして食べていけば。あとは置き引きとか。トイレに行く時に荷物を置いていきますよね。それをバレないようにいただくと、タダで物が手に入る。スマホとかが手に入る場合もある」

こう話しながら不敵に笑う八田容疑者。佐々木氏は「生きていく上では犯罪をしてもいいという考えを持っている。これで確信した。絶対生きている」。

■容疑者死亡説も…元刑事「意外と簡単に九州は抜けられる」

八田容疑者は破損した車を乗り捨て、被害者の救護をすることもなく現場から逃走し、そのまま行方がわからなくなっている。JR別府駅方向へ逃走したとみられ、駅の反対側の繁華街を裸足で走る姿が防犯カメラに残っている。警察によると、スマホは車内に残され、何も持たずに逃走したという。

飲食店の店員とぶつかりながら繁華街を無言で走り抜け、交通量の多い国道10号線へ。車と接触しかねないギリギリのところを走って渡る姿も防犯カメラに残っており、相当な焦りがあったことがうかがえる。しかし、これが八田容疑者を捉えた最後の映像となった。

八田容疑者が向かったとみられる方向には大型ショッピングセンターがあり、逃走の時間帯は営業していた。また、海沿いにはヨットハーバーがあり、ヨットのオーナーによると警察が調べに来たという。誤って海に転落した可能性もあるとみて潜水による捜査も行ったというが、発見には至らなかった。

容疑者は今もどこかで潜伏しているのか、逃げ切れるものなのか。似た人物を目撃したという情報は、大分以外にも長崎や大阪、神奈川、東京などからも寄せられているが、真偽のほどは不明だ。また、佐々木氏は防犯カメラの盲点を指摘する。「保存期間が1週間なので、警察がその間に取りに行っているかどうか。そして、空港やフェリー、高速バスまで(逃走手段として)考えられるか。生きていくために万引きをやってもいいと考えるヤツは何でもやると思う。そう考えると、意外と簡単に九州は抜けられると思う」。

また、容疑者が生きているというのは元徳島県警捜査一課警部の秋山博康氏も同じ考えだ。「指名手配の逃亡者は絶対に衣食住がいる。自給自足もあるかもしれないが、長期間になると誰かに頼ることになる。これまで何人か逮捕してきたが、『そっくりな人がいる』といった情報がもとになっていた。八田容疑者は自分の車やスマホを捨てて裸足で逃げていて、“絶対に捕まりたくない”という心理がうかがえる。周辺では自殺したという噂もあるが、海に投身したとしても1カ月ぐらいすれば腐敗して浮いてくる。それらと容疑者の行動を見れば、どこかに潜んでいる可能性が高い」との見方を示した。

警察は改めて情報提供を呼びかけている(別府警察署:0977-21-2131)ほか、番組でもTwitter(ABEMAニュース/@News_ABEMA)のDMでも事件や容疑者に関する情報を求めている。(『ABEMA的ニュースショー』より)

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