抜けたスプリットがゴールドシュミットの左肘直撃→大谷は帽子のつばに手をやって“ペコリ”
■エンゼルス 6ー4 カージナルス(日本時間4日・セントルイス)
エンゼルス・大谷翔平投手が試合中に見せた“謝罪”が敵軍主砲を感激させた。3日(日本時間4日)の敵地・カージナルス戦の3回1死。昨季ナ・リーグMVPに輝いたポール・ゴールドシュミット内野手の左肘付近に抜けたスプリットが直撃。エルボーガードに当たったため無事だったが、マウンド上の大谷は帽子のつばに手をやって“ペコリ”と頭を下げた。二刀流が見せた“謝罪”は、通算319本塁打男にとって驚きでしかなかったようだ。
「死球は野球の一部。でも、ここではあまりないことだ」
ゴールドシュミットへ与えた死球で、大谷はメジャーワースト7死球。100マイル(約161キロ)を超える剛速球を持つ右腕の投じる球は、時として乱闘の引き金になりかねない。それでも、敵軍主砲は怒りの「い」の字もなかった。「ショウヘイ、エンゼルスの選手、そして野球選手全員をリスペクトしている。ショウヘイは抑えようとして、私は打とうとした。だから、時にこういうことが起きてしまうんだ」と笑い飛ばした。
死球を与えた投手が、ぶつけた打者に謝る。日本球界では当たり前の光景だが、この“文化”にゴールドシュミットは感銘を受けているようだ。
「(日本の)新しい文化を学べることは楽しいことだ。同じ野球だけど、少しだけ違うところもある。私自身、日本野球に興味を持っているし、ショウヘイやダルビッシュら素晴らしい日本人選手がいる。日本人選手がもっと増えることを期待しているし、私たちも日本に行く機会があるといい。私はWBCでプレーした日本の選手やNPBをリスペクトをしているんだ」
3月にWBC米国代表としてプレーした35歳。世界一を奪回した侍ジャパンやNPBにも“アッパレ”を送っていた。(小谷真弥 / Masaya Kotani)