物を作ったり、修理したり…あらゆる専門職の人がいるからこそ、私たちは豊かに生活ができているといっても過言ではありません。
サービスを提供する人とお金を支払う客は対等であり、本来であれば、互いに感謝の気持ちを持つべきでしょう。
しかし、中には相手へのリスペクトを感じられないような、言動をとる人もいるようです。
兵庫県尼崎市で、自転車の販売や修理を行う『サイクルショップスマイル』を経営している、布施啓富(@gunnte27)さんの投稿をご紹介します。
サイクルショップに来た中年男性が…?
ある時、このようなことをいいながら入店してきた、中年の男性がいました。
「ちょっと工具を貸して」
どうやら店に修理を依頼するのではなく、無料で工具を借りて、自分で修理をしようとしている様子。
ですが、店では基本的に工具の貸し出しを行なっていません。
そもそも修理を行う店に来て、対価を払わずに商売道具だけを借りる行為は、店側としては気分のいいものではないでしょう。
布施さんが丁重にお断りすると…なんと男性は舌打ち。「なんでや!オレは客やぞ?」などと、いいだしたといいます。
「客である自分のほうが偉い」ともとれるような言葉を発する男性に、困惑した布施さん。
工具の貸し出しができないことを分かってもらうために、語気を強めてこういったそうです。
「理容師さんに『ハサミを貸せ』っていえます?」
これを聞いた男性は、納得できたのか、バツが悪くなったのか「もうええわ!」と吐き捨て、帰っていったのでした。
投稿には「ナイス」「よい返し」といったコメントのほか、同様のケースに悩んでいるというサービス業の人からの声も上がっています。
・うちでもよくあります。飲食店で「包丁を貸してください」とはいわないはずですよね…。
・工具は、職人がお金をもらうための商売道具。貸さないのは普通だと思う。
・そもそも、代金を払ってもいないのに『客』といえるのだろうか…。
もちろん、店のサービスとして設置されている場合や、顔見知りの関係であり厚意で貸し出しをするということはあるでしょう。
そうでないにも関わらず、「工具くらいいいだろう」とタダで貸し出しを求め、そのうえで横柄な態度をとるのは、不誠実といわれても仕方がありません。
理容師にとってハサミが、料理人にとって包丁が、自身の商売道具であるのと同じように、布施さんにとっては工具が大切な商売道具です。
仮に自分で修理ができるなら、工具は自分で用意するべき。店にやって来たのであれば、正式に修理を依頼してお金を払うことが、店側に対する誠意といえるのではないでしょうか。
出典 @gunnte27