被害女性が語る、DV(ドメスティック・バイオレンス)の悪夢体験

今年8月、アメリカ中を震撼させる事件がコロラドで起こりました。行方不明の妊娠中の妻と二人の幼い娘の無事帰還をテレビで訴えていた夫。しかし実際には夫によって3人は殺害されていたという最悪の結末を迎えます。殺された妻のFacebookには夫について「子供達の最高の父親で素敵な旦那さん」と書かれていました。しかし愛情深い父親であり夫である外面と、家庭での本当の顔は全く異なるものでした。一体どうしてそのような良き家庭人がこうした残虐な事件を起こしたのでしょうか?

その答えはDV(ドメスティック・バイオレンス)の構図にあります。通常、DVは閉ざされたドアの向こう、家庭内や恋人の住む住居で起こります。周囲の目が届かない状況でDV加害者は周りの知らない「本当の顔」を見せるのです。

実際にDV加害者に対する職場や友人関係での評価は決して悪くはなく、むしろ世間的には「良い人」として見られがちです。そのため、被害者がDVを受けていることに知人や友人も気づかないことも多々あります。被害者本人が声をあげるまで理想的なカップルだと思われていることすらあるのです。アメリカ在住のジュリー・スタールは今回のようなDVにまつわる悲劇的事件が繰り返さないことを願い、自分自身に起きた悪夢のようなDV被害体験について語りました。

For the longest time I felt like something was missing and got caught up in the fact that it was just her and I. I…

Posted by Julie Starr on Tuesday, June 19, 2018

「コロラドでの悲劇的事件に胸がえぐられるようでした。誰もDVを『知らなかった』ということがショックでした。被害者がSNSに投稿していた家族写真は幸せそのものに見えました。被害者家族も友人も、誰一人DVの問題に気づいていなかったのです。『彼は素晴らしい男性で、良き夫で父であった。そんな彼がまさかあんなことをするなんて』と。

なぜなら、彼は誰も見ていない場所でDVをしていたから、だから誰も気づかなかった。

DV被害体験者の私から皆へ、被害者にならないための忠告を送ります。私が彼のもとを去った時、誰もが驚きました。なぜずっと一緒にいようとしないのか、結婚する気はないのか、とまで言われました。

なぜ私が別れを決断したのか?それは私と娘の身の安全のためでした。そうでなければ少し傷つけられるだけではすまなかったから…

Love you most 🖤

Posted by Julie Starr on Wednesday, September 5, 2018

あなたの愛する男性は、あなたのことをアバズレと呼ぶ?売女と呼ぶ?…もしそうだとしたら、それは愛ではない。

母の日にあなたの顔に唾を吐きかけるようなことは?だとしたら、それは愛ではない。

彼の子供を出産したあなたをデブ呼ばわりする?『もう女として終わったな』なんて言われることは?だとしたら、それは愛ではない。

倒れるほど強く突き飛ばされることは?警察に通報できないよう、あなたの携帯や家の電話を取り上げておきながら、彼が泣きながらたった今あなたにした暴力行為を謝ることはある?でも彼は全然反省などしていないし、それは愛などではないのよ。

The news in Colorado… is heavy on my heart. A Man killed his pregnant Wife and two toddler daughters. What hurts… is…

Posted by Julie Starr on Monday, August 20, 2018

彼が壁を殴って穴を開けることは?あなたの寝室のドアを壊すことは?バスルームのドアは?激昂する彼を避けようとバスルームに篭ろうとするあなたを、彼が怒鳴り続けることは?それは愛ではない。

彼が叩きつけたドアに手を挟まれてレントゲン撮影をする羽目になったことは?恥ずかしさのあまり緊急病院の医師に実際に何があったのか、骨折の原因を話すことができなかったなんて経験は?それは愛ではない。

冬の極寒の中、自分になんの落ち度もないのにTシャツ一枚で外に放り出され、鍵を閉めて嘲笑われたことは?それは愛ではない。

夜眠りにつくとき、寝室に鍵をかけていても、彼がドアを壊して入ってくるかもしれない恐怖で、ドアに背を向けて眠ることができないなんてことは?だとしたら、それは愛ではない。

他人の目が届かない閉ざされたドアの内側で、彼があなたに対してこんなことをすることはない?友人や家族、誰からも愛される彼…でもそれは人目に触れない密室での彼の本当の姿を知らないだけ。

We were driving down the highway and Indi sees Craig’s Cruisers out her window. She goes, “Mom, will you take me there…

Posted by Julie Starr on Thursday, June 21, 2018

彼はあなたを愛してはいない。

泣きながら眠ったことは?彼が改心するように祈ったことは?彼の元から離れる強い意志が欲しいと願ったことは?

だったら、今すぐ彼から離れなさい。

一刻も早く彼の元を去って。深刻な事件としてニュースになる前に。あなたの家族が『なぜ、どうしてこんなことになったのか?』と戸惑う前に。だって、周りは彼の真の姿を知らないから。

彼は強いかもしれない、でも、あなたはもっと強いのよ。

自分の状況を変えるのは自分しかいない。

世の中には善良な男性もいるのよ。声を荒げることも手を上げることもない男性が。そんな相手を見つけて。そうすれば、本当の愛に出会うことができるから。

In order to love who you are, you cant hate the experiences that shaped you. I can sit here today and honestly say, I am…

Posted by Julie Starr on Wednesday, May 9, 2018

かつてのDV被害者が今回の事件を受け、発したメッセージ。地獄のような体験をくぐり抜けた彼女だからこそ、その一文一文はリアルに胸に迫ります。現在も同じDV被害に苦しむ人々にこのアドバイスが届き、加害者であるパートナーから離れる勇気をもつことができるよう、投稿者ジュリーは切に願っています。

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💥Realtalk 💥 Es wird sehr persönlich, #häuslichegewalt!! Lange Zeit war das Thema vollständig tabuisiert. Viele der betroffenen Frauen/Männer fühlen sich immer noch hilflos. Scham und Angst vor Gerede oder weiteren Übergriffen hemmen sie, ihre Rechte einzufordern und Hilfe zu suchen. Viele sprechen mit niemandem über die erlebte Gewalt. Auch ich habe diese Gewalt in meiner letzten Beziehung erfahren und habe mit niemandem gesprochen, nicht einmal mit meinen Eltern. Ich habe angefangen mehr zu essen, nahm 10 Kilo zu, dann, als endlich ein Ende in Sicht(Trennung und Auszug meinerseits) war, nahm ich, durch Stress/ weniger essen, 15 Kilo ab und war nur noch bei 48 Kilo. So kam ich zum Kraftsport, das war/ist meine Therapie, zu vergessen was mir angetan wurde. Ich habe den Fehler gemacht und KEINE Anzeige gemacht. Mit diesem Post möchte ich anderen Mut machen und verhindern, dass Sie den gleich Fehler machen, weiter schweigen und keine Anzeige machen. Ich habe geschwiegen, zu spät mich jemanden anvertraut. Kämpft um euer Recht auf ein Leben ohne Gewalt.

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DVは暴力などの身体的暴行だけでなく、大声を出して脅したり人格を否定するような暴言、交友関係や行動の監視、長期間に渡る無視、恐怖感を与えるなどの精神的虐待に加え、経済的圧迫、性的強要なども挙げられます。被害者に恐怖心を与えて孤立させ心理的に追い込むことで、加害者のコントロール下に置こうとするのです。内閣府のアンケート調査によると、女性の約4人に1人、男性の約7人に1人がDV被害の経験があるという結果が出ています。

人目が届かない空間で親密な関係にある2人の間で発生するDV。加害者側はいわゆる「外面」の良いタイプも多く、「本当の顔」を知っているのは被害者だけ、ということも珍しくありません。周囲から全く気づかれず、事件が起きてようやくDV被害が明るみになるということも多々あるのです。

DV被害者が勇気を出して助けを求めること、また周囲が少しでも異変に気づいた場合、サインを見逃さないことが重要です。

現在DV被害に苦しんでおり、早く現状から逃れたいという人は全国共通の電話番号(0570-0-55210)から相談機関を案内するDV相談ナビサービスに相談することができます。また、各都道府県には、それぞれ女性センター・男女共同参画センターなどDV支援業務を行っている施設があるので、最寄りの行政窓口に相談することもできます。